F-35
「F-35は画面がタッチパネルで、スクリーン上に表示された敵のマークと、発射するミサイルのマークを指でタッチして選び、あとはボタンをいくつか押すとミサイルが発射される。戦闘というより、iPadでブラウジングでもしているような感覚」
「F-35を推す勢力は、防衛大出身で純粋に機体の性能を第一に考えている人たち。F/A-18Eを推す勢力は一般の大学を出ているキャリアたちで、大学の同期に財務官僚がいたりして、要するに安定したコストで機数を揃えたいという現実路線。ユーロファイターを推すグループですが、省内にはまだ国産戦闘機の開発を続けたいと考えている層がいまして、この人たちはユーロファイターを強く推している」
性能面で見てもユーロファイターは「3機の中で速度が一番早く、運動性も機敏」(竹内氏)。
スピードや機敏さが性能のすべてではないまでも、領空に侵入してくる他国の軍用機の迎撃を最大の役目としている航空自衛隊にとっては魅力的な要素といえる。
F-35がステルス性の利点を十分に発揮できないのであれば、総合的な判断からユーロファイターを選ぶ考え方も的外れとはいえない。
F-35をとりあえず選択し、今後の国民的な議論の中で専守防衛の見直しを図る方法もあるが、現与党が国防の議論に消極的な民主党である現状や、憲法改正に国民の半数が否定的であるとの調査結果を鑑みれば、それが簡単でないことは明白だ。
(文=浮島さとし)
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