2011年5月21日土曜日

児玉さん遺稿「われらは何をなすべきか」

日刊スポーツ - 05月21日 10:15)

16日に胃がんのため亡くなった児玉清(こだま・きよし)さん(本名・北川清、享年77)の“遺稿”と思われる原稿が「文芸春秋」5月特別号に掲載されている。

東日本大震災を受け、同誌が特集した「われらは何をなすべきか」に緊急寄稿した。

児玉さんは2月下旬に体調不良を訴え都内の病院で検査、胃がんと診断された。

3月下旬に入院した闘病生活から推測すると、原稿は3月11日の大震災後の、入院直前に書かれたものとみられる。  

同誌編集部によると、原稿の締め切りは3月24日前後に設定されており、手書きの、ファクスで送信されてきたという。

直後に本人から電話があり「内容に満足できないので、ボツ(不掲載)でも構いません。ご判断をお任せします。必要とあれば書き直します」と伝えてきたという。

しかし、その後病状が悪化したのか、再び原稿が送られることはなかったという。  

書き出しは

「この国の危機管理のお粗末さに日々啞然としている」と怒りの心境が込められていた。

菅首相の震災対応についても「“決死で頑張る”とか精神論を披歴するだけ、まるで昔の旧軍人総理となんら変わらない幼稚さだ」と厳しく批判。

原発問題についても東京電力の対応を後手後手とし、「日本は完全に幼稚化した人間たちがリーダーシップを握っていることを露呈した」と続けた。

震災への具体的な対応、危機を乗り越えるために何をなすべきかを訴えていた。

<米国>オバマ大統領、欧州歴訪へ

毎日新聞 - 05月21日 10:53)

 【ワシントン古本陽荘】米ホワイトハウスは20日、フランス・ドービルの主要国首脳会議(G8サミット)出席に伴うオバマ大統領の訪欧日程を発表した。

5月23日(月) アイルランド、マカリース大統領と会談

         オバマ大統領の母方の祖先の出身地とされるマネーゴール村を訪れ
24(火) ロンドン エリザベス女王と面会

          キャメロン首相との会談
          英国議会で米欧関係に関し演説

26(木) G8サミット  ドービル(フランス)  メドベージェフ露大統領、夕方に菅直人(当初は27日)
27(金)  〃      サルコジ仏大統領
      ポーランドへ移動 コモロフスキ大統領とともに、中・東欧諸国の首脳らを招いて、夕食会を開く予定

28(土)ポーランド

「腕組み」が痛み緩和に効果、脳が混乱=英研究

ロイター - 05月20日 16:06)

 [ロンドン 20日 ロイター] 腕を組むことが脳の機能を混乱させ、痛みの緩和につながることが、20日発売の学術誌「Pain」に掲載される研究結果で明らかになった。

 研究結果を発表したユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の科学者チームは、腕組みが痛みの軽減につながる理由として、腕を交差させることにより、体と外部空間を司る脳内の2つの場所で互いの情報が相反することにあるとした。

 UCLのジャンドメニコ・イアネッティ氏は「日常生活ではたいてい、左側にあるものは左手で、右側にあるものは右手で触る」とし、その結果、体の右側および右側の空間を担当する部分はそれぞれ通常同時に活性化され、痛みの処理が非常に効率良く行われるという。

 ところが腕を交差すると、同時には活性化されず、痛みなどの刺激が弱く感知されると説明した。

 イアネッティ氏は「けがなどをした場合は、患部をさするだけでなく、腕組みもしたほうがいいかもしれない」と述べた。

 研究では参加者8人に対し、レーザーを用いて体に触れることなく手に刺すような痛みを与え、腕組みをしたときとそうでないときを比較した。参加者自身が痛みの強さを評価したほか、脳波検査(EEG)で脳の反応も測定された。

 その結果、参加者自身の評価とEEGの両方で、腕組みをしたときのほうが痛みの感じ方が弱かったという。

原発対処 放水など任務解除 線量、熱画像計測も終了

 福島第1原発の復旧作業の進捗を受け、折木統幕長は5月3日、福島・楢葉町のJビレッジに前方展開する3自衛隊の高圧消防車部隊(放水冷却隊)と陸自74式戦車部隊(機動路啓開隊)に任務解除を命じた。

 これを受け、陸自中央即応集団は同日、現地で任務終了式を行い、両部隊を原隊に戻した。 

 3自消防車部隊で編成された「放水冷却隊」は原子炉建屋の水素爆発後に現地に入り、放射能汚染の環境下で、3月17日の空自救難消防車を皮切りに3自消防車5両で原子炉3号機に放水。

 同21日までに陸自木更津、北宇都宮、相馬原、霞ヶ浦、立川各駐屯地、海自下総、館山両基地、空自百里、入間、三沢、小松、小牧各基地から現地入りした延べ44両が計336トンを放水して原子炉の冷却に当たった。 

 一方、1戦大(駒門)と1機甲教(同)の戦車2両、戦車回収車1両、1後支連(練馬)の車両などで編成された「機動路啓開隊」は3月20日から瓦礫除去のためJビレッジで即応態勢をとっていた。出動はなかった。 

 福島第1原発ではその後、近くの坂下ダムから淡水が引かれたほか、東電手配のタンクローリー車と岸壁に接岸した米軍バージ船により水源が確保され、核燃料プールへの注水用に大型コンクリートポンプ車などが導入された。

 また、瓦礫除去についても遠隔操縦式の油圧ショベルなど各種器材が導入され、東電で対応できるようになった。 

 3日に行われた任務終了式では、田浦即応集団副司令官が訓示、「自衛隊の原発対処任務はまだ道半ばだが、本日、放水冷却隊と機動路啓開隊の編成を解組する。今般の厳しい任務に諸官らと共に立ち向かい、共に戦えたことを誇りに思う。各人が危険を顧みず献身的に行動してくれたことに心から感謝する」と述べ、約1カ月 半にわたり原子力災害に立ち向かった隊員をねぎらった。即応集団では今後もJビレッジに連絡員を配置し、東電と連携していくほか、福島県内での除染活動などに当たる。 
                               
◇ 自衛隊機による上空からの福島第1原発の撮影と原子炉各施設の放射線量計測、赤外線サーモグラフィーによる熱画像計測作業も4月26日で終了した。 

空自偵察航空隊(百里)のRF4偵察機による航空偵察は3月11日の震災直後から、また陸自ヘリ団(木更津)のCH47ヘリを使った技本の赤外線温度計測と陸自の放射線量計測は3月19日から続けられていた。今後は原発の非常事態に備えて態勢を保持しながら待機する。

爆発リスク覚悟、陸自ヘリが緊迫の放水作戦





作戦指揮 隊長 加藤憲司2陸佐(39) 第104飛行隊長

1番機長     伊藤輝記3陸佐(41)

2番機長     前原 敬徳1陸尉(37)


【読売】爆発リスク覚悟、陸自ヘリが緊迫の放水作戦

ヘリから放水した(左から)加藤隊長、伊藤機長、前原機長(19日、千葉県木更津市で)


 福島第一原子力発電所で自衛隊ヘリが3月17日に実施した空中からの放水作戦で、ヘリの機長らが、緊迫した機内の様子を振り返った。


 ヘリ2機は、陸自第一ヘリ団(千葉県木更津市)に所属。17日午前、3号機の使用済み核燃料プールに対し、交互に計4回にわたって海水を投下した。


 1番機で作戦を指揮した加藤憲司隊長(39)に最終的な出動命令が下ったのは当日早朝。前日に別のヘリが放水を試みた際には放射線量が高く断念し、この日は、被曝線量を抑えるため、300フィート(約90メートル)の高度を20ノット(時速37キロ)で通過しながら水を投下する作戦を立てた。


 機体には放射線を防ぐタングステンのシートと鉛板を敷き詰め、隊員は防護服の上に鉛板が入ったチョッキを着用、体内被曝を防ぐヨウ素剤を服用した。


 当時、露出した核燃料に水を掛ければ水蒸気爆発が起きる危険もあった。


 「多少のリスクは覚悟していた。いかに正確に飛行するかに集中した」と1番機の伊藤輝紀機長(41)は振り返る。
(2011年5月21日08時01分 読売新聞)



【共同通信】

陸自放水ヘリ部隊が状況語る 原発上空「不安よぎった」
 
 福島第1原発3号機に水を投下した陸上自衛隊第1ヘリコプター団の飛行隊長らが20日までに、共同通信などの取材に初めて応じ、当時の状況を語った。


 放射線への恐怖心はなかったとしながらも「原発上空では不安がよぎった」「全員に異常がなくほっとした」との心情も吐露。隊長らの話から“決死の任務”を再現した。


 取材に応じたのは、CH47ヘリ2機による水投下を指揮した第104飛行隊隊長の加藤憲司2佐(39)、ヘリの機長を務めた伊藤輝紀3佐(41)、前原敬徳1尉(37)ら。


 3号機の使用済み燃料プール冷却のため、3月17日午前、4回にわたり計約30トンの水を投下した。


 第104飛行隊に「命令」が出たのは放水当日の早朝。加藤隊長は隊員らに「何か不具合があれば無線で連絡をくれ。しっかりやろう」と伝え、自らもヘリの1番機に乗り込んだ。健康診断を済ませた隊員は、ヨウ素剤を服用して搭乗。


 1番機の伊藤機長は「恐怖はなかったが、防護マスクに防護衣、鉛のスーツも着て動きづらく、しっかり放水できるのか不安はあった」。


 ヘリ2機が霞目駐屯地(仙台市)を離陸したのは午前8時56分。約80キロ南の3号機は折れ曲がった建屋の鉄骨をさらけ出していたが、2番機の前原機長は「建屋から煙が見えても動揺はなかった」。


 ヘリ2機は高さ100メートル弱、時速約37キロで3号機に近づく。整備員がヘリ底部のハッチに取り付けたアクリル板越しに水の投下位置を確認する。9時48分。「放水用意―。放水」。伊藤機長の指示で別の整備員がボタンを押し、3号機に向けて水を浴びせた。
 前原機長は「達成感でいっぱいだが、あまり思い返したくない。原発上空で実際に(水を)まくところまで行くと、少し不安がよぎった」と語った。


 午前10時に放水4回を終え、除染後にヘリ2機が霞目駐屯地に戻ったのは午後2時9分。加藤隊長は「全員に異常がなかったのを確認して初めてほっとした」と振り返った。

2011/05/21 00:37 【共同通信】

イスラエルのスパイ、露の軍事技術協力情報に関心

【ロシアの声】2011年5月20日18:29

 イスラエルのロシア駐在武官バディム・レイダーマン空軍大佐は、ロシアと一連のアラブ諸国および独立国家共同体(CIS)諸国との軍事技術協力と支援に関する情報入手を試みていた。ロシア連邦保安庁が20日、伝えた。

 保安庁のデータによると、レイダーマン空軍大佐は、ロシアの一連の国家機関から軍事技術関連の機密情報を入手しようと試みていた。
 空軍大佐は、「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」の通告を受け、5月14日にロシアから出国した。

パキスタン:中国製戦闘機を購入 追加で50機、軍事関係を強化

 米国 外交政策

 米国⇔×パキスタン CIAが無人機で多数誤爆殺害
    ⇔×イスラエル 1967年以前の国境へ要求



【ニューデリー杉尾直哉】AP通信によると、パキスタンのギラニ首相は20日までの中国訪問中、中国製多用途戦闘機JF17(中国名、FC1梟竜(きょうりゅう))を新たに50機購入することで合意した。

 国際テロ組織アルカイダのビンラディン容疑者殺害などを巡り、米国とパキスタンの関係が悪化する中、パキスタンが中国との軍事関係強化を印象付けた格好だ。

 パキスタン空軍当局者が明らかにした。

納入時期や購入額などは不明だが、発注済みの150機に50機上乗せする合意とみられる。

 JF17は、中国とパキスタンが共同開発し、パキスタンでは14機がすでに配備されている。1機当たり約1500万ドル(約12億円)で、「同等の性能」とされる米戦闘機F16の3分の1の価格だ。
毎日新聞 2011年5月21日 東京朝刊



【NewsBrief】中国、戦闘機50機をパキスタンに追加供給へ
2011年 5月 20日 16:33 JST

 【北京】パキスタン空軍のスポークスマンによると、中国は「JF-17」戦闘機50機をパキスタンに追加供給することに合意した。同国は「既に得ているものに加え、50機の供給を受ける」という。

Associated Press
ギラニ首相(左)と温家宝首相(19日、北京の人民大会堂)

 JF17は両国が共同開発した。パキスタンが受け取ることになっている最初の50機をパキスタンで組み立てている最中だ。同スポークスマンによると、今回の合意はパキスタンのギラニ首相による4日間の中国訪問中にまとまった。同首相は温家宝首相とも会談し、20日に訪問を終える。

 米国では、パキスタンが国際テロ組織アルカイダの指導者だったウサマ・ビンラディン容疑者の潜伏を手助けしていた可能性があるとして、同国への援助を見直すべきだとの意見が出ている。

 今回の中国訪問は、ビンラディン容疑者殺害よりもはるか前に決まっていたものではあるが、今回の合意は、米国がパキスタンへの援助を縮小した場合に、その空白を中国がこうした形で埋める可能性があることを示している。

 中国はパキスタンへの最大の武器輸出国で、3番目の貿易相手国。

 米国はパキスタンへの米戦闘機「F-16」の引き渡しを何度も延期している。

 また引き渡してもインドに対して使わないように念を押してきた。米国は対中国のアジアへの勢力拡大とのバランスを考慮してインドとの戦略的パートナーシップを開拓しているためだ。

米大統領がイスラエルに撤退要求 狙いは?

日テレNEWS24 - 05月21日 03:05)

 オバマ米大統領は19日、中東の民主化などを受けて新たな中東政策について演説し、イスラエルに入植地からの撤退を求めるなど譲歩を迫った。

 オバマ大統領はなぜ今、イスラエルに譲歩を求めたのか。

 ワシントン支局・赤堀有一記者が解説する。 

 中東の“民主化ドミノ”により、アメリカ、イスラエルと良好な関係を保ってきたエジプトでは、ムバラク大統領ら指導者が失脚したり、指導力を弱めたりしている。

 中東の状況が以前と変わったため、アメリカはイスラエルに対し、強気一辺倒では周りの国々からますます反発が強まるだけだと諭した形。 

 国際テロ組織「アルカイダ」のウサマ・ビンラディン容疑者の殺害作戦が済んだことも影響している。

 ビンラディン容疑者殺害は、過激派だけでなく、イスラム世界でアメリカに対する不満を強める結果となった。

 イスラエルにも譲歩を迫ることで、この不満を少しでもそらしたい狙いもありそうだ。

 オバマ大統領は中東和平を最優先課題に掲げてきた。

 この演説を機に、イスラエルとパレスチナの両者を交渉のテーブルにつかせたい思惑があるが、両者とも今回の演説に反発していて、見通しは悲観的だ。