(日刊スポーツ - 05月21日 10:15)
16日に胃がんのため亡くなった児玉清(こだま・きよし)さん(本名・北川清、享年77)の“遺稿”と思われる原稿が「文芸春秋」5月特別号に掲載されている。
東日本大震災を受け、同誌が特集した「われらは何をなすべきか」に緊急寄稿した。
児玉さんは2月下旬に体調不良を訴え都内の病院で検査、胃がんと診断された。
3月下旬に入院した闘病生活から推測すると、原稿は3月11日の大震災後の、入院直前に書かれたものとみられる。
同誌編集部によると、原稿の締め切りは3月24日前後に設定されており、手書きの、ファクスで送信されてきたという。
直後に本人から電話があり「内容に満足できないので、ボツ(不掲載)でも構いません。ご判断をお任せします。必要とあれば書き直します」と伝えてきたという。
しかし、その後病状が悪化したのか、再び原稿が送られることはなかったという。
書き出しは
「この国の危機管理のお粗末さに日々啞然としている」と怒りの心境が込められていた。
菅首相の震災対応についても「“決死で頑張る”とか精神論を披歴するだけ、まるで昔の旧軍人総理となんら変わらない幼稚さだ」と厳しく批判。
原発問題についても東京電力の対応を後手後手とし、「日本は完全に幼稚化した人間たちがリーダーシップを握っていることを露呈した」と続けた。
震災への具体的な対応、危機を乗り越えるために何をなすべきかを訴えていた。
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