2011/11/15
平成21年度掃海艇の命名・進水式について
http://www.mod.go.jp/msdf/formal/info/news/201111/111502.pdf
23.11.15
海上幕僚監部
(お知らせ)
平成21年度掃海艇の命名・進水式について
次のとおり、平成21年度掃海艇の命名・進水式が実施されます。
1 日 時 平成23年11月24日(木)16:00~16:10
2 場 所 ユニバーサル造船株式会社 京浜事業所
3 執行者 横須賀地方総監 海 将 河村 克則(かわむら かつのり)
4 平成21年度掃海艇の概要
基準排水量:約570トン
全 長:60.0m 全 幅:10.1m 深 さ:4.5m
主機関:ディーゼル2基(2軸)
馬力:2,200PS
最大速力:約14ノット
2011年11月22日火曜日
旅順に見た中国海軍の新しい姿勢
【産経BIZ】2011.11.22 05:00
【専欄】旅順に見た中国海軍の新しい姿勢 拓殖大学名誉教授・茅原郁生
9月の歴史の深層を探るツアーで最後に訪れたのは、遼東半島の大連・旅順であった。
遼東半島は黄海を制する要衝の地であり、日清戦争後の割譲と3国干渉、その後のロシアの租借、ソ連軍の占領など海軍基地としての曲折を経てきた。特に旅順は古い軍港で、日露戦争時代にはバルチック艦隊来援を前に激しい争奪戦が繰り広げられた。
軍事的には、旅順港内のロシア艦隊の各個撃破を急ぐ日本軍が軍港を眼下に制する203高地の奪取を追求し、乃木軍が多大な損害を出しながら陥落させた戦史があった。
100年を経ても強度を失わない陣地、乃木将軍とステッセル将軍と終戦交渉の場・水師営の農家跡などを含めて、今では観光地として開放されている。
203高地は草木が生い茂って往時の面影を留めないが、「坂の上の雲」を追う時代に日本の若者が国家の存亡をかけて異国の地に散ったことに想いを巡らせ、合掌をしてきた。
203高地の頂上から旅順港が望見できる。今日でも旅順は北海艦隊の重要基地であり、一般開放後も規制は厳しかった。しかし今回の旅では旅順市内を廻り、後背にある白玉山公園にはケーブルで登れ、そこからは軍港が一望できた。公園には日本語で日露戦時代の戦闘を語る土産物売りの老人がいる程で、中国の変化の早さに驚嘆した。
公園からは眼下の軍港に係留される駆逐艦や補給艦などが見え、日露戦争時代に旅順港封鎖作戦を敢行した狭まった軍港入り口を形成する岬の内側には潜水艦基地があり、数隻の潜水艦の係留を確認できた。
また軍港東部の造船所近くの基地には10隻近い新鋭のミサイル艇が係留されていた。まさに横須賀駅付近から日米艦艇が望見できる状況と同じであった。
旅順駅では、海軍軍人による軍需物資らしきものの発送で駅の荷物係と交渉をしており、X線検査まで受ける光景は、軍権の優先が抑えられてきた新時代の中国社会を垣間見た思いであった。その延長で、本夏に試験航海で話題となった空母ワリヤーグ号の改修が市民の目に触れる中で続けられる光景も、同じ事象と見ることができよう。
この海軍の開放ぶりは、軍の機密保持より経済発展を優先する昨今の風潮の反映なのか、中国海軍の自信の現れか、定かではない。しかし中国で急速に進む改革開放政策の影響であろうし、それに伴う中国社会の変化の実態に触れた思いであった。
【専欄】旅順に見た中国海軍の新しい姿勢 拓殖大学名誉教授・茅原郁生
9月の歴史の深層を探るツアーで最後に訪れたのは、遼東半島の大連・旅順であった。
遼東半島は黄海を制する要衝の地であり、日清戦争後の割譲と3国干渉、その後のロシアの租借、ソ連軍の占領など海軍基地としての曲折を経てきた。特に旅順は古い軍港で、日露戦争時代にはバルチック艦隊来援を前に激しい争奪戦が繰り広げられた。
軍事的には、旅順港内のロシア艦隊の各個撃破を急ぐ日本軍が軍港を眼下に制する203高地の奪取を追求し、乃木軍が多大な損害を出しながら陥落させた戦史があった。
100年を経ても強度を失わない陣地、乃木将軍とステッセル将軍と終戦交渉の場・水師営の農家跡などを含めて、今では観光地として開放されている。
203高地は草木が生い茂って往時の面影を留めないが、「坂の上の雲」を追う時代に日本の若者が国家の存亡をかけて異国の地に散ったことに想いを巡らせ、合掌をしてきた。
203高地の頂上から旅順港が望見できる。今日でも旅順は北海艦隊の重要基地であり、一般開放後も規制は厳しかった。しかし今回の旅では旅順市内を廻り、後背にある白玉山公園にはケーブルで登れ、そこからは軍港が一望できた。公園には日本語で日露戦時代の戦闘を語る土産物売りの老人がいる程で、中国の変化の早さに驚嘆した。
公園からは眼下の軍港に係留される駆逐艦や補給艦などが見え、日露戦争時代に旅順港封鎖作戦を敢行した狭まった軍港入り口を形成する岬の内側には潜水艦基地があり、数隻の潜水艦の係留を確認できた。
また軍港東部の造船所近くの基地には10隻近い新鋭のミサイル艇が係留されていた。まさに横須賀駅付近から日米艦艇が望見できる状況と同じであった。
旅順駅では、海軍軍人による軍需物資らしきものの発送で駅の荷物係と交渉をしており、X線検査まで受ける光景は、軍権の優先が抑えられてきた新時代の中国社会を垣間見た思いであった。その延長で、本夏に試験航海で話題となった空母ワリヤーグ号の改修が市民の目に触れる中で続けられる光景も、同じ事象と見ることができよう。
この海軍の開放ぶりは、軍の機密保持より経済発展を優先する昨今の風潮の反映なのか、中国海軍の自信の現れか、定かではない。しかし中国で急速に進む改革開放政策の影響であろうし、それに伴う中国社会の変化の実態に触れた思いであった。
日出生台で陸自が本格的実動演習場 11月17日
11月17日(木)日の出時刻;午前6時45分
【朝日】2011年11月18日
日出生台で陸自が本格的実動演習場
17日(木)は日出生台演習場で北部方面隊第7師団(北海道)の90式戦車や89式装甲戦闘車を使い、島の防衛を想定した本格的な演習があった。
早朝5時50分。約40人の記者団が日出生台演習場入り口の駐車場に集まった。気温は約1度。吐く息は白く、体の芯から冷える。西部方面総監部広報室の隊員から事前説明を受け、いよいよ演習場の中へ。暗闇の中をマイクロバスで進む。
まず向かったのは、演習の全景が見渡せる高台。見渡す限り高原が広がる。日出生台演習場は総面積が4900ヘクタールほどあり、西日本最大の演習場だ。今回はその一部分の東西南北5キロ四方を「島」に見立て、「島への侵攻を想定した防衛」が訓練の目的となっている。隊員約2200人のうち約1500人と戦車などを攻撃と防御の2チームに分け、攻撃側は西側の「港」から攻め込む。
午前7時半過ぎ、「島」の西部にある丘で戦車を待つ。辺りは明るく、気温も上がってきた。頭上では防御側のヘリが攻撃側を威嚇している。
1時間後、戦車がけたたましい音と共に進み始めた。約50トンの90式戦車も4台が少し間隔を空けながら動く。顔を草色にペイントした攻撃側の隊員が数人、偵察のために草むらをかき分けて先導する。その合図を確認し少しずつ戦車が進む。
隊員は一人ひとりが「バトラー」と呼ばれる小型機器を身に着けている。GPS機能が付き、訓練監視員は全隊員の位置を把握できる。また、対戦相手の機関銃や戦車砲などが発したレーザーにも反応する。そのため、空砲でも「死亡」や「負傷」を認定できる。
午前11時半、防御側に見学場所を移した。塹壕のような低い場所に120ミリ迫撃砲が置かれ、4人の隊員が協力して空砲を撃つ。射程は約10キロ。火薬の量や方角などを変えて的確に狙う技術が必要だ。「準備良し」と叫ぶ隊員たちの声が響いていた。
方面隊の実動演習は今回で3回目。旧ソ連を意識して開発された90式戦車など初めて北海道の戦車部隊を九州まで移動させた。背景にあるのは、年々増強されている中国の軍事力の脅威だ。陸自側は演習の様子を報道陣に公開することで、彼の国を牽制(けん・せい)する狙いもあるのだろう。西部方面総監部広報室長の立山隆一1等陸佐は「九州、沖縄にはたくさんの離島がある。こういう形で我々が訓練をしていることを知っておいてもらえれば」と語った。(山中由睦)
【朝日】2011年11月18日
日出生台で陸自が本格的実動演習場
17日(木)は日出生台演習場で北部方面隊第7師団(北海道)の90式戦車や89式装甲戦闘車を使い、島の防衛を想定した本格的な演習があった。
早朝5時50分。約40人の記者団が日出生台演習場入り口の駐車場に集まった。気温は約1度。吐く息は白く、体の芯から冷える。西部方面総監部広報室の隊員から事前説明を受け、いよいよ演習場の中へ。暗闇の中をマイクロバスで進む。
まず向かったのは、演習の全景が見渡せる高台。見渡す限り高原が広がる。日出生台演習場は総面積が4900ヘクタールほどあり、西日本最大の演習場だ。今回はその一部分の東西南北5キロ四方を「島」に見立て、「島への侵攻を想定した防衛」が訓練の目的となっている。隊員約2200人のうち約1500人と戦車などを攻撃と防御の2チームに分け、攻撃側は西側の「港」から攻め込む。
午前7時半過ぎ、「島」の西部にある丘で戦車を待つ。辺りは明るく、気温も上がってきた。頭上では防御側のヘリが攻撃側を威嚇している。
1時間後、戦車がけたたましい音と共に進み始めた。約50トンの90式戦車も4台が少し間隔を空けながら動く。顔を草色にペイントした攻撃側の隊員が数人、偵察のために草むらをかき分けて先導する。その合図を確認し少しずつ戦車が進む。
隊員は一人ひとりが「バトラー」と呼ばれる小型機器を身に着けている。GPS機能が付き、訓練監視員は全隊員の位置を把握できる。また、対戦相手の機関銃や戦車砲などが発したレーザーにも反応する。そのため、空砲でも「死亡」や「負傷」を認定できる。
午前11時半、防御側に見学場所を移した。塹壕のような低い場所に120ミリ迫撃砲が置かれ、4人の隊員が協力して空砲を撃つ。射程は約10キロ。火薬の量や方角などを変えて的確に狙う技術が必要だ。「準備良し」と叫ぶ隊員たちの声が響いていた。
方面隊の実動演習は今回で3回目。旧ソ連を意識して開発された90式戦車など初めて北海道の戦車部隊を九州まで移動させた。背景にあるのは、年々増強されている中国の軍事力の脅威だ。陸自側は演習の様子を報道陣に公開することで、彼の国を牽制(けん・せい)する狙いもあるのだろう。西部方面総監部広報室長の立山隆一1等陸佐は「九州、沖縄にはたくさんの離島がある。こういう形で我々が訓練をしていることを知っておいてもらえれば」と語った。(山中由睦)
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