【欧州プレス】2012年1月06日
オランダは、薬物政策に限らず同性婚や安楽死、売春問題等で常に革新的な政策を取る。これまで、他国に比べて大麻等のソフトドラッグ規制が比較的緩やだったが、近年ではその規制は強化されている。
オランダ南部の町、ローゼンダールとベルヘン・オプ・ゾーム。
2009年に両市はコーヒーショップと呼ばれる大麻を販売喫煙できる店の閉鎖を決めた。大麻購入に訪れる外国人観光客に向けての措置。
南部マーストリヒトでも2011年10月から業界団体がドイツとベルギーを除く外国からの観光客に対し購入禁止を導入した。オランダ内での規制は、確実に進みつつある。
毎年11月にアムステルダムでおこなわれている大麻の見本市、カナビスカップにも変化が起きた。5日目の最終日に警察が立ち入り、イベントが一時中断した。カナビスカップを主催する米国雑誌ハイ・タイムズによれば、逮捕者は出なかったようだが、このような事態でイベントが中断したのは今回で24回を数える歴史上、初めて。
アムステルダム市内のコーヒーショップにも影響は現れている。
2011年度カナビスカップの優勝銘柄、リバティヘイズを販売するバーニーズ。そのバーニーズとライバル関係にあるグリーンハウス。両店内は賑わいを見せていたが、少しずつ変化も起きている。
「(もちろん原則として年齢確認は必要だが)以前に比べて各コーヒーショップ側は身分証の提示を求めることが多くなった。またTHC(向精神作用がある物質)を15%以上含む大麻は販売されなくなったので、以前のような強いものは手に入りづらくなったね」(30代オランダ人男性)
観光で生計を立てているホテル業者は、この潮流をどのように考えているのだろうか。
「全てのホテルが、ゴッホ美術館やチューリップ目当ての観光客で商売をしているわけでありません。この状況でアムステルダムでも規制が始まったら、潰れるホテルも多いでしょうね」(アムステルダム在住ホテルオーナー)
これら一連の規制強化は、国境で頻発している密輸を防ぐためのものだが、ドラッグツーリズムが一つの観光資源となってしまっている現状では、変革はなかなか容易ではない。
1 件のコメント:
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mephedrone
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