2011年8月20日土曜日

中国空母、試験航行で9つの艦上設備・システムを点検

【サーチナ】2011/08/20(土) 10:18

 中国海軍初の練習訓練空母「ワリャーク」が今月14日午前、初めての試験航行を終えタグボート7隻につながれて大連港に戻ってきた。今後、大連造船所で改修と試験を継続する計画だ。

 試験航行は空母の試験の中でも重要な一環だ。試験航行は引渡し前と引渡し後に実施、事前準備と試験後に気づいた問題点や欠陥の改善作業などが行われる。

  空母引き渡し前の試験航行は造船所による試験航行と最終検査がある。造船所による試験航行は海軍関係者が現場で監督する中、造船所が実施する。順調にいけば、検収班による最終検査が行われ、合格後、中国海軍に引き渡される。

造船所による試験航行にはシステムと設備の検査、出航前演習、試験航行が含まれる。

  ◇システムと設備の検査

  この検査は大連港で行われる。その目的は試験時間が十分かどうか、試験日程が合理的かどうかを検証し、空母が海上で試験航行を行えるかを確定することにある。
  システムと設備の検査は大きいものだと空母上の機関銃や格納庫から、小さいものだとハッチカバーや電灯まで装備を対象に行う。主には動力電気、航海、航空、電子、兵器、ダメージコントロールといった6項目の検査を含む。

  空母が初めて試験航行する前は必ず出航前演習を行う。主には設計・建造関係者、海軍関係者を対象とした埠頭での訓練で、できる限り現実に合わせて海上作業の実際状況をシミュレートする。出航前演習には通常5日間必要で、海上試験の3日前には終了していなければならない。

  ◇試験航行

 造船所による試験航行の重点は空母の動力装置、推進システムの性能を検証することにある。試験航行前、空母本体および試験に必要な設備の検査を行い、その動力システム、ボイラー、補助システム、パイプラインシステムなど関連設備の正常な状態を確保しなければならない。

 試験航行では主に空母の耐航性のほか、メイン推進装置、補助設備、ダメージコントロール設備、甲板設備、電気設備、環境設備、機関室安全保護装置、誘導装置、供給設備といった9つの艦上設備・システムが正常に稼動するかを点検する。

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