【中央日報】
北朝鮮とイラン、中国を介してミサイル技術移転の可能性
2011年05月16日08時26分
北朝鮮が国連の経済制裁にもかかわらず、弾道ミサイル部品と技術などをイランに定期的に提供したり提供されていたことが明らかになったとロイター通信が国連機密報告書を引用して14日に報道した。
報告書は、「禁止された弾道ミサイル関連部品が高麗航空とイラン航空の定期便を通じて北朝鮮とイランの間で移送された疑いがある。技術移転は隣り合った第三国を通じてなされた」と書いた。
匿名を要求した国連外交官らは、「言及した第三国は中国」と話したと同通信は伝えている。
報告書は、「北朝鮮が昨年10月の軍事パレードで公開したノドンミサイルの新しい弾頭がイランのシャハブ3Aミサイルの弾頭デザインと非常に似ていた」と指摘した。
さらに「武器と関連部品を船舶で輸送する場合には物理的検索が避けられないため、北朝鮮はチャーター機を通じた輸送を好んだとみられる。
これらの航空機は貨物ハブ空港を利用したが、これは旅客ターミナルと違い厳格な検索と保安検査が行われない場合が多いため」と説明した。
13日に国連安全保障理事会に提出されたこの報告書は、北朝鮮の核実験(2006年と2009年)に対する対応として安保理の対北朝鮮兵器禁輸、北朝鮮との核・ミサイル技術貿易禁止などの制裁措置が順守されているかを監視してきた専門家パネルが作成した。
中国はこの報告書が安保理に提出されるのを反対したとニューヨークタイムズが14日に伝えた。専門家パネルに参加した中国の専門家が自国政府の圧力を受け報告書に署名するのを拒否し、報告書提出が遅れたという。
北朝鮮:イランへ技術者200人 核、ミサイル開発支援
【ソウル西脇真一】北朝鮮がイランに200人以上の技術者を送り込み、核やミサイル開発などの軍事技術を支援しているとみられることが対北朝鮮情報筋の話で分かった。2度の核実験に伴う国連制裁で、北朝鮮の武器輸出は難しくなっているが、代わりに軍事技術の移転で生き残りを図ろうとしている可能性があり、米国などが警戒を強めている。
同筋によると、北朝鮮の200人はウラン濃縮施設などがあるイラン中部ナタンツなど12の地域に分かれて滞在し、技術の支援にあたっているとみられる。出入国や移動経路が発覚しないよう他人名義の旅券を所持する人物もいるという。
北朝鮮は80年代初頭、エジプトから旧ソ連製の短距離弾道ミサイル「スカッドB」や自走式発射機を輸入して改良を進めてきた。一方、イランはもともと米国製兵器を使っていたが79年のイラン革命後は購入が不可能に。イラン・イラク戦争でイラクからスカッドミサイルを撃ち込まれ、対抗するため北朝鮮とのミサイル取引が始まったとされる。
イランの短距離弾道ミサイル「シャハブ1」や中距離弾道ミサイル「シャハブ3」は、それぞれ北朝鮮の「スカッドB」改良型や「ノドン」がベースとされ、最近は北朝鮮の技術をしのぐまでになったといわれる。
この情報筋によると、韓国哨戒艦沈没事件(昨年3月)で北朝鮮が使ったと韓国軍が指摘する「ヨノ(サケ)級」潜水艦は、イランとの軍事交流の中でイタリアの小型潜水艦建造技術を利用して建造されたとみられる。
経済難が慢性化する中、北朝鮮にとって武器輸出は重要な外貨獲得手段だった。しかし、国連制裁後は09年末にタイで貨物機からイラン向けとみられる武器が押収されるなど、監視網が強まったため、人による技術移転を強化している可能性がある。
一方、北朝鮮は武器輸出も継続しているとみられ、別の情報筋は「引き渡す方法はそれなりにあるようだ。かつて米国や旧ソ連から武器を買わされていたアフリカなどの小国が、北朝鮮製を求めるようになっている」と指摘する。
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毎日新聞 2011年5月16日 2時32分(最終更新 5月16日 2時49分)
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