2011年10月13日木曜日

尖閣周辺海域 P-3Cに登場取材

 〇_海上自衛隊那覇航空基地
 P-3C 取材機を含め2機飛行
 ・機長 市川明伯3海佐
 ・機長 前田忠久2佐(45)

 戦術航空士
 ・飛行速度
 ・風向き
 ・潮の流れを計算

【産経】2011.10.13 19:56
 緊迫する尖閣周辺海域 海自哨戒機に同乗

13日午後0時15分、魚釣島周辺を飛行した

 海自は1日に1回、東シナ海にP3Cを派遣、海自那覇航空基地を離陸後1時間余り、マリンブルーの海に久場島が見えてきた。

 機長の市川明伯3海佐は「久場島からさらに北に行くと、100~200隻の漁船が見えることがある」。

P3Cと巡視船は無線で連絡を取り合い、情報を共有しながら監視活動を続ける。

航法通信員の山本幸志郎3尉は「外国に近いこともあり、他の海域と比べ緊張感をもってやらなければならない」。

この日は中国船の航行は確認できなかった。



沖縄本島西約420キロの東シナ海に浮かぶ尖閣諸島。

「識別に向かう」。レーダーが船舶をとらえ、機長の前田忠久2佐(45)は高度約150メートルまで降下した。「ターゲットはタンカー」。機上武器員の宮園雅樹1曹(38)が円形窓から写真を撮る。パナマ船籍で、不審な積み荷がないことを確認し、機体は再び上昇した。

 P3Cは1日1回塗りつぶすように飛ぶ。

 船籍や種類を確認する「識別」は1回8時間の飛行で100回に達することもある。武器員は周辺国の艦船や商船の船形を頭にたたき込み、双眼鏡で30キロ以上先の船まで瞬時に見分ける。「300は覚えている。ここまで3~4年はかかる」と宮園1曹。怪しい船を発見すれば周辺に張り付く海上保安庁の巡視船に連絡する。

 潜水艦がいるとの情報があれば、戦術航空士が飛行速度や風向き、潮の流れも計算し、水中の音を集めるソノブイを次々投下。音響員が雑音の中からかすかな潜水艦の音を拾い出し、位置を特定して追跡していく。「技」は先輩から後輩へ受け継がれる。

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