(サーチナ - 10月03日 10:30)
中国新聞社などによると、中国とタジキスタンの代表は9月20日午後1時、これまでタジキスタンが実効支配していた土地1158平方キロメートルの中国側への引渡し儀式を行った。
パミール高原の現地で、両国の国境防衛隊の代表が土地引渡しの儀式を行った。パミール高原での領土問題が解決したのは、ほぼ130年ぶり。 東トルキスタン(新疆)では1862年、イスラム教徒の反乱が発生。英国との対抗上、内陸アジアでの勢力拡大に力を入れていたロシアが出兵し、イリ地方を占拠した。
清は左宗棠を派遣して、1878年に反乱を鎮圧。ロシア軍の撤退を要求して、ロシアと対立した。
両国は1881年にイリ条約を結んだが、広大な土地がロシアに割譲されることになった。 中国はパミール高原の土地、2万8500平方キロメートルについて、「不平等条約で奪われた自国領」として、返還を求めていた。
タジキスタンとの交渉は1990年代末に本格化し、両国は2002年、タジキスタンが1158平方キロメートル分を返還することで合意した。
返還に対して、タジキスタン国内では反対の声が強かった。中国でも「自国領のうち、ごくわずかしか取り戻せなかった」との政府批判の声がある。
両国は「これで領土問題は最終解決した」としており、中国はこれまで自国領と主張してきた2万平方キロメートル以上の土地を“放棄”したことになる。
領土問題について両国が合意してから実際の引渡しまで9年近くがかかったのは、主にタジキスタン側の国内意見調整のため。タジキスタンが最終的に実効支配していた土地を手放す決断をしたのは、中国との経済関係推進に期待したからと見られている。 中国国内で「自国領土を奪われた」との声が強いことから、「釣魚島(尖閣諸島の中国側通称)は、必ず日本から取り戻せ」との世論が高まる可能性がある。
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