地震発生16時間後、燃料の大半溶融 福島1号機 東電が推定結果発表
【日本経済新聞】2011/5/15 20:23
東京電力 5月15日発表
福島第1原子力発電所1号機
で原子炉圧力容器の底に核燃料が溶け落ちる炉心溶融(メルトダウン)が、
地震発生から約5時間後から始まったとの推定結果を発表した。
16時間後の3月12日午前6時50分には大部分の燃料が溶け落ちた。
原子炉の圧力や温度などのコンピューターのデータや記録紙、作業員の聞き取り調査などに基づいて推定。
メルトダウンは燃料棒が形状をとどめず落下する最も深刻な状態を示す。
1号機
3月11日
午後2時46分 地震が発生…原子炉は自動停止。
午後3時半頃 津波が到達して電源が喪失
冷却水が送れなくなり水位が下がり始め、
午後6時頃 燃料棒の露出が始まる
午後7時半頃 燃料棒がすべて水から露出し、燃料を包んでいる被覆管が溶け始めた。
午後7時50分 一部の燃料が圧力容器の下部に落下。
午後9時 燃料の融点のセ氏2800度に達した。
12日
午前6時50分頃 大部分の燃料が溶けて圧力容器の底に落下した
現状では燃料は底で固まりとなり、一部は水につかっているが、頂部は水から露出している。圧力容器の一部が壊れて水が漏れているが、大規模な損傷はないとみている。
■4号機
原子炉建屋が壊れた推定原因も公表。
3号機の燃料溶融で発生した水素ガスを排気塔から外部に放出した際に、排気管から4号機側に水素が逆流した可能性があるという。3、4号機の排気管は排気塔付近でつながっていた。
逆流した水素は排気管を通じて4号機の原子炉建屋内に入り、ダクトのつなぎ目や開口部から漏出して建屋上部にたまり、爆発したとみられる。
これまで4号機は、使用済み核燃料プールの水位が下がり燃料が溶けて発生した水素による爆発とみていた。
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