【産経】
ロシア軍機接近10回 北方領土近海で対潜訓練
2011.9.13 01:30
ロシア海・空軍が北海道周辺で挑発を繰り返している問題で、10日にロシア軍のIL38哨戒機が10回にわたり日本領空に接近し、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)による対処を迫られていたことが12日、分かった。
9日に宗谷海峡を通過した24隻のロシア海軍艦艇は10日、北方領土の北にある海域で対潜水艦戦訓練を実施し、領空接近したIL38もこの訓練に参加したとみられる。
緊急発進は領空侵犯に備える措置で、領空外側の防空識別圏への侵入があると空自戦闘機が緊急発進し、針路変更などを勧告する。
8日にロシア空軍の長距離爆撃機TU95が日本を1周した際には、空自は北部・中部・西部の3航空方面隊と南西航空混成団の各戦闘機部隊が順次エリアごとに緊急発進した。
これに対し10日は、朝から深夜にかけ北部航空方面隊の千歳(北海道)、三沢(青森)両基地のみの戦闘機が緊急発進した。2機のIL38が長時間、北海道周辺で滞空したためだ。
2機は交互に防空識別圏への出入りを繰り返し、侵入の都度、空自は緊急発進した。1つの方面隊で10回の緊急発進は極めて異例だ。
「日本領空をうかがう執(しつ)拗(よう)な飛行は挑発の意図が明らかで、接触など不測事態を招きかねない」(防衛省幹部)と危険視される。
ロシア軍は千島列島周辺とカムチャツカ半島東側の3カ所に実弾射撃を伴う訓練海域も設定。さらなる挑発も懸念されている。
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