2011年6月3日金曜日

「負けないで」岩手の少女、天国の母へ涙のトランペット

【朝日】
「負けないで」岩手の少女、天国の母へ涙のトランペット
2011年5月20日22時40分

【動画】岩手の少女、天国の母へ涙のトランペット

「負けないで」を吹き終え、会場の拍手に涙する佐々木瑠璃さん=20日午後8時31分、東京都新宿区、森井英二郎撮影

トランペットを持ちながら、会場にいる家族を紹介する佐々木瑠璃さん。左はコンサート進行役の加藤タキさん=20日午後8時12分、東京都新宿区、森井英二郎撮影

 東日本大震災から1カ月後、津波に流された岩手県陸前高田市の自宅跡で、海に向かってトランペットを吹いていた少女がいた。震災から70日たった20日、少女は東京オペラシティの舞台に立った。聴衆約1500人に披露したのは、あの時、天国の母らに捧げたZARD(ザード)の「負けないで」。

 被災地で演奏する姿が朝日新聞(東京本社発行)に掲載された縁で招待された慈善コンサート「故郷(ふるさと)」。被災地出身のプロの音楽家らが企画した。

 制服姿で舞台に立った岩手県立大船渡高校3年の佐々木瑠璃さん(17)は「負けないで」の後に「威風堂々」、そしてアンコールの「故郷」を吹いた。

 父の隆道(たかみち)さん(48)、弟の証道(しょうどう)さん(15)も見守った舞台。「故郷」では演奏に聴衆の合唱が加わり、被災地や天国へ届ける歌が会場を包み込んだ。

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