2011年12月3日土曜日

米国防総省幹部 F-35に不具合、減産を

【日経】
 F-35に不具合、減産を 米国防総省幹部

【ワシントン=中山真】2日、米国防総省のF35の開発計画責任者である海軍中将ベンレットは、ニュースサイト「AOLデフェンス」のインタビューで「過去1年で見つかったF35の不具合はその量と費用で我々を驚かせるものだ。すべての対応が終わるまで生産(のペース)を落とすべきだ」と述べた。

 これまでも生産計画の遅れが指摘されている。

 ベンレット海軍中将はF-35の生産と試験飛行などを同時進行させるビジネスモデルに根本的な問題があったと指摘し「(試験を優先させ)生産を遅らせれば、(仕様変更などに伴って)必要になる部品交換などの費用を抑制できる」と述べた。どの程度の間、生産計画を遅らせるべきかは明言を避けた。


【時事通信】2011/12/03-00:32
 F35機体に亀裂、当面減産を=日本FX影響も-米開発担当者

【ワシントン時事】米国防総省が開発中のF35の開発計画担当のデービッド・ベンレット海軍中将は2日までに、軍事専門誌・AOLディフェンス(電子版)のインタビューで、F35の金属疲労試験の結果、機体に多数の亀裂が生じる恐れが明らかになり、対策を講じられるよう、今後数年間は生産ペースを落とすよう提言した。

 減産になれば開発遅延と調達単価上昇は避けられず


【産経】2011.12.3 01:19
 F-35の機体に亀裂 日本のFX選定に影響必至

【ワシントン=佐々木類】米国防総省高官が、日本のFXの最有力候補F35について、不具合を理由に生産計画を遅らせるべきとの見方を示した。ロイター通信が2日、報じた。日本政府が近く最終決定を下すことになっているFX選定に重大な影響を与えそうだ。

 この高官は、F35の開発計画を担当するデービッド・ベンレット海軍中将。ベンレット中将は、軍事専門誌「AOLディフェンス」(電子版)のインタビューで、生産計画を遅らせる理由について、「この1年以内に金属疲労を調べる実験で、亀裂などの不具合が見つかった」と指摘した。

 また、度重なる計画の変更と、開発に莫大な費用がかかっていることに驚きを禁じ得ないとし、「開発試験と生産を同時平行で実施していることが根本的な誤算だ」と述べた。

 日本政府はF4の後継機としてFXの選定作業を進めており、2016年度に4機、17年度に日本国内で最終組み立てをした4機の導入を計画している。

 F35は米国やカナダなど9カ国が共同開発。F35をめぐっては、開発費の高騰に加えて、運用試験の開始が「2017年春にずれ込む」(ギルモア国防総省装備評価担当局長)との懸念が出ていた。


【NHK】12月3日 5時9分
 FX候補のF35 機体に不具合

F35について、米国防総省の高官は、機体に不具合が見つかったため、今後生産のペースを遅らせるべきだという考えを示し、日本でのFXの選定に影響が及ぶのではないかという見方も出ています。

F35は、米国で初期段階の生産を行いながら開発が進められている

米国防総省で、F35の計画責任者を務めるヴェンレット海軍中将は、軍事専門誌とのインタビューで、「ここ1年の金属疲労のテストで、F35の機体に多数の亀裂や不具合が見つかった。そのほとんどは小さいものだが、まとまれば大きな問題だ」と述べ、「今後数年間は生産のペースを落とすべきだ」との考えを示しました。

日本の防衛省が、2016年度の調達開始を目指していることについて、国防総省の広報担当者は、NHKに対して、「開発試験は2016年に終了する予定だ」と述べ、日本での納入スケジュールに問題ないとの見方を示しました。しかし、F35は、これまでも開発の遅れが指摘されていたうえ、今回、新たに機体の不具合が明らかになったことで、日本で大詰めを迎えているFXの機種選定に影響が及ぶのではないかという見方も出ています。

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