2011年10月8日土曜日

虎の子空母もリストラ検討=「ジョージ・ワシントン」対象-財政赤字で逆風・米海軍

 〇_空母エンタープライズ
進水1960年9月24日
就役1961年11月25日
所属 大西洋艦隊第12空母打撃群

機関
4軸推進蒸気タービン(280,000hps 210 MW)
4基A2W型加圧水型原子炉

 〇_空母GW
 進水1990年7月21日
 就役1992年7月4日 20年目艦
 所属 太平洋艦隊第5空母打撃群
機関ウェスティングハウス A4W 原子炉2基
  蒸気タービン4機

【ワシントン時事】財政赤字対策で経費削減を強いられる米海軍が、抑止力の要の空母もリストラ対象として検討していることが8日、分かった。

原子炉の核燃料交換時期の延期や、現在の空母11隻体制を10隻に減らす案が浮上。 空母ジョージ・ワシントンもリストラの検討対象になっている。 

パネッタ国防長官は少なくとも国防費を今後10年間で計4500億ドル(約34兆5000億円)削減するために、陸海空の各制服組トップにリストラ案をまとめるよう指示。

海軍はジョージ・ワシントンを廃船にしても後継空母を横須賀に回すが、中国が空母建造を推進する中で空母をリストラすれば、日本を含む東アジア諸国に心理的影響を与えかねない。

米軍事専門誌「ディフェンス・ニュース」(電子版)によると、ニミッツ級空母の寿命は約50年で、就役から25年をめどに核燃料交換を含む大規模な整備を行う。

コストは建造費の3分の1に当たる15億ドル(約1150億円)程度とされる。

 ジョージ・ワシントンの場合、2016年ごろに予定されている大規模整備を行わず、核燃料が尽きるまで運用した後、廃船にする案が浮上。

その場合は21年までに廃船になる可能性がある。

空母10隻体制になるため、事前に議会承認が必要。 

廃船は対中国や雇用対策上、議会が反発する可能性があり、整備時期をとりあえず延期して様子を見るとの専門家の見方もある。 

原子力空母は、退役後は使用済み核燃料処理に多大な費用が掛かり、建造費や運用費を含む生涯コストは日本円で1兆円以上との試算もある。(2011/10/08-14:19)