2012年4月1日日曜日
フーバーFBI極秘ファイル」が暴露する要人たちの醜聞
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120401/amr12040107010000-n1.htm
ジョン・F・ケネディ
彼は24歳当時、米海軍に勤務し、ナチスのシンパ、インガ・アルバドという既婚女性のツバメだった
1962年夏、ケネディ(45歳)研修生ミミ・アルフォード(当時19歳)と情事
1963年11月15日、ケネディ、研修生ミミ・アルフォードと最後の情事
1963年11月22日、暗殺
<<門外不出の「フーバーFBI極秘ファイル」が暴露する要人たちの醜聞>>
Enemies: A Hisotry of the FBI
敵ども:FBIの歴史
By Tim Weiner
Random House
フーバーが他界してから40年。FBIは3万4千人の職員を擁する世界最大の捜査機関としてワシントンに君臨している。そのビルは、フーバーを記念して「J・エドガー・フーバー・ビル」と命名されている。
冷戦が産み落とした傲岸不遜な反共のマキャベリアン
米連邦捜査局(FBI)のトップとして48年間君臨したJ・エドガー・フーバー(1972年死去、享年77歳)。現存する写真を見ると、傲岸不遜さが顔に滲みついている。これほど毀誉褒貶の激しい米人も稀有だ。
昨年暮れにはクリント・イーストウッド監督、レオナルド・デカプリオ主演の伝記映画的な『J・Edgar』が公開され、フーバー再評価の動きも出ている。
ワシントンの超高級ホテル、メイフラワー・ルネサンス・ワシントンDCホテル(旧メイフラワー・ホテル)のレストランの一隅に立ち入り禁止のテーブルがある。1日1回やってきてランチを食べる常連客のフーバーの指定席だった。フーバーの足跡は今もワシントンに残っている。
<結果的に国家の利益に適うのであれば、どんなことをしてもいい。目的のためには手段を選ばぬ>
このマキャベリアン的反共主義者がなぜ、50年代に現れ、これほど長きにわたり、「ゲシュタポ的権力者」(トルーマン第33代大統領)としてワシントン政界を支配したのか。フランクリン・ルーズベルト第32代大統領からリチャード・ニクソン第37代大統領に至るまで6人の歴代大統領に恐れられた。どの大統領もフーバーを首にしたくてもできなかった。
そのナゾを解こうとしたのが本書だ。
ナゾ解きのカギとなったのは、このほど解禁されたフーバーの「極秘ファイル」である。FBIとしての機密ファイルのほかに、フーバーは自分だけの「極秘ファイル」を保管していた。その「極秘ファイル」7万部が「情報公開法」に基づき、日の目をみた。
著者、ティム・ワイナーが何年も前から申請、ついに入手した。著者はそのファイルを1枚1枚丹念に読み解き、空白の部分を生存する関係者たちの証言で埋め、「フーバーのFBI」を再現させた。ワイナーは2008年に、ナゾに包まれた米中央情報局(CIA)のベールを剥ぐ力作、『Legacy of the Ashes: A History of CIA』(邦題『CIA秘録』)を著した元ニューヨーク・タイムズ記者だ。
個人のプライバシー侵害を許した「共産主義への恐怖心」
なぜ、フーバーが絶対的な権限を握れたのか。そのキーワードは「冷戦」だった。
米全体が、<共産主義への恐怖心>にすっぽりと包まれていた。「アカ」ではないかと思われた不審な人物は徹底的に調べ上げられた。たとえ法を犯しても疑わしき人物は盗聴し、証拠をつかみ、ひっ捕らえる。米国という国家が暗黙のうちに許可したからだった。その任務にぴったりの人物がフーバーだった。
「疑わしき人物」に例外はなかった。
大統領候補だろうと、宗教指導者だろうと、怪しければ、盗聴、偵察、家宅捜査などをするのは朝飯前だった。それを指揮し、部下に実行させ、上がってきた情報はすべてフーバーが管理した。場合によってはそれを脅しの材料に使った。民主国家・米国で驚くべきことが起こっていた。
ワシントン生まれ、ワシントン育ちのフーバーは、ジョージタウン大学法科大学院を出た後、司法省に入省。役人になるというよりも共産主義の侵略から祖国を守るという信念からの司法省に入った。
地位とか、カネ、幸福な家庭といったものには一切関心がなかった。最後まで独身で通した。フーバーの同性愛説が一部で出ているが、ワイナーはこれをはっきりと否定している。(映画でもそうした場面が出てくるが、これがフィクションであることは制作者も認めている。)
反共パラノイアといってしまえばそれまでだが、事実、旧ソ連は次々と米国内にシンパを作り、スパイ活動を行っていた。50年代は労働運動、公民権運動の背後には国際共産主義勢力の影がちらつき、60年代には、ベトナム反戦運動を巧みに利用した共産分子の蠢動があった-。
そう確信していたのは、なにもフーバーだけではなかった。
「赤狩り」のジョージ・マッカーシー上院議員もそうだったし、ニクソン上院議員(当時)もそうだった。共和党を中心とした米国保守主義者たちはそう信じていた。さらにマフィアや過激派分子のテロ活動も相次ぎ、黒人過激派ブラック・パンサーの武力闘争も先鋭化していた。
<米国を守るためなら、市民1人ひとりのプライバシーなどくそ食らえ> フーバーに迷いはひとかけらもなかった。
「あのキング師は異常な性的欲望を持った女狂い」
これまで憶測や伝聞では伝えられていたマーチン・ルーサー・キング牧師の醜聞。本書には、微に入り、細に入り、出てくる。 元々の標的は、キング師の知恵袋であり、スピーチライターであるスタンレー・レビンソン(79年死去、享年67歳)というユダヤ系米人だった。レビンソンは一時期、米共産党の指導者の1人だった。
その後、レビンソンは上院反米活動特別委員会に召喚されている。そこでどのような質疑応答が行われたのかは、今も極秘扱いになっている。
キング師の醜聞情報は、レビンソンを追いかけているうちに「副産物」としてフーバーの手元に入ってくる。
部下たちがキング師の自宅やアパートの寝室に盗聴器を仕掛けるや、聞こえてきたのはあのキング師と若い女性とのたわいのない会話や秘め事の一部始終だった。説教の草稿や調べものをするとの名目でキング師が借りていたアパートは、実は女性との密会の場所だったのだ。
63年8月28日、リンカーン・メモリアルで行った、あの高邁な「 Ihave a Dream」(私には夢がある)演説も「有り難味」が薄れるような醜聞である。
フーバーは鬼の首でもとったかのように、「キングは女に対する異常なほどの性的欲望を抱く堕落したTom Cat(女狂い)にすぎない」とはき捨てるようにコメントしている。
ジョン・F・ケネディは5人の女性と不倫関係
女性スキャンダルではジョン・F・ケネディも負けてはいない。
「フーバー極秘ファイル」によれば、ケネディはジャクリンと結婚する前を含めると、5人の女性と関係していた。今年になってホワイトハウス実習生だったミミ・アルフォードという女性が『Once Upon a Secret: My Affiar with president John F. Kennedy andIts Aftermath』(昔、むかしの秘密:ケネディ大統領との不倫関係とその後)という暴露本を出している。妊娠しないように万一の時に備えて、人工中絶専門医まで用意していたとの下りがある。なんのことはない。ケネディもビル・クリントン第42代大統領と同じ、あるいはそれ以下の「女たらし」だったわけである。
フーバーが最初にケネディに目をつけたのは、ケネディが海軍勤務の24歳の時だった。フーバーが追いかけていたナチスのシンパ、インガ・アルバドという既婚女性がしばしば密会していた「若いツバメ」が、なんとケネディだったのだ。そして20年後、再びフーバーのレーダーが捉えたのは、民主党大統領指名を争う上院議員のケネディだった。
予備選最中でも「マフィアの愛人」と関係を続けるケネディにフーバーは愕然とする。フランク・シナトラに紹介された女性だったというのだが、指名されたその日も宿舎で密会していたという。
次期大統領はマフィアに弱みを握られていたわけだ。
米国という超大国が60年代初頭、これほど脇の甘い、危うい大統領に国を任せていたとは、背筋が寒くなる感がする。
フーバーとニクソンとの腐れ縁にも本書は触れている。
ニクソンが上院議員になったばかりの50年頃、2人は知り合っている。反共主義ということで意気投合したのだ。その後ウォーターゲート事件でニクソンは失脚。大統領執務室に取り付けた盗聴装置が録音していたテープが命取りとなった。皮肉なことに盗聴を勧めいたは、フーバーではなかったのか-。ワイナーは自信ありげに推理している。
現在のトップは、第43代大統領ジョージ・W・ブッシュが01年に指名したロバート・モラー第6代長官。
プリンストン大卒。ベトナム戦争に海兵隊員として参戦し、「名誉戦傷章」(Purple Heart)を受章している。
連邦検察局の訴訟人(Litigator=法廷でしか戦わない弁護士専門の弁護士)や連邦検事補などを経て、長官に指名される直前まで連邦検事を歴任してきた検察能吏だ。もはや今のFBIにはフーバーのような型破りマキャベリアンはいない。だが非合法な盗聴や検閲は一切していないか、どうか。それは分からない。(高濱 賛)
【産経】2012.02.08
ケネディ元大統領に処女を…元研修生が不倫暴露
ミミ・アルフォードさん(AP)
1960年代前半、ジョン・F・ケネディ米政権下、ホワイトハウスのインターン(研修生)をしていた間にケネディ大統領と不倫の仲になったミミ・アルフォード(69)が、情事の模様を記した自伝を8日に発売する。2人の不倫関係は2003年に発覚したが、詳細は不明だった。
本を入手した米紙ニューヨーク・ポストがその一部を掲載した。
62年の夏、19歳の大学生だったアルフォードさんはインターンとしてホワイトハウス報道官室入り。研修開始の4日目、ホワイトハウスのプールで45歳だった大統領と泳いだ後、その日のうちにジャクリーン夫人の部屋で性的関係を持ったという。
《ケネディはズボンを下ろした。しかし、シャツは着たまま、ベッドの上の彼女に覆いかぶさった。彼女の抵抗に気がつくと動きを止めた。「初めてなのかい?」「ええ」と彼女は言った》
アルフォードさんが実習を終えてマサチューセッツ州の大学に戻った後も不倫関係は続き、大統領は偽名で電話をかけ、ホワイトハウスに招く際にはワシントンの空港にリムジンを手配した。
2人が最後に会ったのは63年11月15日。大統領が暗殺される1週間前だった。恋人との結婚を控えたアルフォードさんに大統領は「知っているけど(結婚後も)電話はする」と話したという。
アルフォードさんはNBCテレビのインタビューで「自分をさらすというよりは肩の荷を下ろすといった気持ち。(出版の決断は)とても難しいことだった」と話している。
■レビュー
"ピューリッツァー賞受賞の作家ティム·ワイナー氏は、FBIの秘密のアカウントの内部にリベットを書いている庁のskullduggeryに深くなり、その陰謀を、読者は、J.エドガー·フーバーと一緒に彼らが電話を盗聴されていると感じます。これは市民の自由を大切にすべての米人は読んでおくべき本である。 " - ジェーン·メイヤー、ダークサイドの作者
"敵は、研究の傑作です。 7万新たに機密解除されたドキュメントを介してピッキングとインタビュー-レコードで使用して、WeinerはFBIについての古い神話をがみがみ驚くべき新しい真理と当初騒がを明らかにする。敵はスリラーのように読み取りますが、心臓のポンプ散文に惑わされません。ワイナーは、アメリカの国家安全保障のいずれかの深刻な学生のためのインスタントクラシックになる学術的なツアーデフォースを書きました。 " - エイミー·B. Zegart博士は、スタンフォード大学、ブラインドスパイの著者
"ティム·ワイナーの敵は私たちが今まであった諜報機関としてのFBIの中で最も包括的な歴史である。以前は利用できない材料の広範な研究に基づいて、Weinerは私達の国家安全保障機関としてJ.エドガー·フーバーは、彼が働いて多くの学長、そしてFBIを考える新鮮な方法を提供します。本はまた、アメリカの市民的自由を懸念誰にとっても必読です訓話である " - ロバートダレック、未完成の生命の著者
著者について
ティム·ワイナーは、彼の報告のためのピューリッツァー賞を受賞し、秘密諜報と国家安全保障に書いています。ニューヨーク·タイムズの特派員として、彼は、アフガニスタンにワシントンとテロにパキスタン、スーダン、およびその他の国中央情報局(CIA)をカバーした。敵は彼の4冊目の本です。灰の彼の遺産:CIAの歴史は全米図書賞を受賞し、ニューヨークタイムズ、エコノミスト、ワシントン·ポスト、タイム、および他の多くの出版物によって、今年のベスト本の一つとして絶賛された。ウォールストリートジャーナルは裏切りと呼ばれる "これまでスパイのケースに書かれた最高の本。"彼は今、米軍の歴史に取り組んでいます。
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