2011年12月26日13時25分
ロシアの船は地中海で任務を引き継いだ
著者:ドミトリーKaystro
ロシア船の地中海グループのキャリアの訓練と戦闘の義務を強化する。
デッキのパイロットは、新しいジョブの準備。退屈する必要がありますし、他の船員しないでください。
このように、海兵隊は何度も重巡洋艦"アドミラルクズネツォフ"上で模擬攻撃を破った。
ロシア船の行動は密接に軍事NATOを監視している。
空母上で典型的な朝。それらは慎重に検討したアッパーデッキ、に航空機のリフトは、バッテリーを充電する、すべてのコンポーネントと弾薬を確認してください。
そしてこの問題のすべては、その日かどうかに飛んされます。
素人に、すべてこれは退屈な雑用に見えるかもしれません、海軍の些細に精通していないが、それはこれらの部分からであり、空母の戦闘即応性です。
空母艦載機の黄金律:任意の時点で空に登るために意欲。
したがって、偶数日に"提督クズネツォフ"に関するnepoletnye - ジェットエンジンのハリケーンの轟音:強力な航空機は、サイクリングの中心として、すべてのモードでゴンドラを追いかけた。
クルーザーの上にNATOのヘリの偵察がクラッシュする。
そこから、写真を撮って、隠していない。
空気が上昇するにつれて、すべての感覚の航空母艦上のフラッグシップカー、27.Zhelanieパトロールのカップルはすぐに消えます。
ちょうどフライトデッキ下 - 海兵隊の消火訓練反テロリストユニット。
空挺部隊は、ロシア艦隊の旗艦上の任意の攻撃を防ぐために学んでいます。
"船でピッチングする役割を果たした我々は常に背中と体を再生、その場でターゲットを維持する必要がある、ようにターゲットを見逃さないようにして。"、 - ウラジミールレシェティン、海兵隊の矢印の大隊は言った。
キャリアグループは、ジブラルタル海峡を渡します。
左とヨーロッパで同じ名前の岬、右に - アフリカ。
すべての航空機やヘリを甲板上で戦闘の順序でビルドされます。
ロシアの空母のプレジャーボートの姿は、円を賞賛のいくつかは、尊重すること。
"提督クズネツォフは"4度目の海峡を迫られています。
"これらの緯度に困難なもの、おなじみの面はありません - 私たちはここで何度もされている"、 - アレクセイゴロビン、航行の指揮官は言う。
地中海。嵐の移行の後3週間 - 乗組員のために少し休憩。
綱引き - 航空母艦上で毎月のイベント。
ロシアの伝統的な娯楽のために妙に行き交う船を見て。
高額な船員は放棄して、無謀に、ハードロープを引っ張った。
サポートグループの声変わりの支持者が、自己コントロールを失うと自分籐の麻を取得する準備だ。
ケーキを配っ勝者。
その後 - 戻って仕事へ。
キャリアのグループを出荷するには、"わかりました。
"黒海艦隊の巡視船に参加します地中海船舶内の指定された時点で、訓練や戦闘任務に乱入
2011年12月26日月曜日
【嘉手納】 E8Cが飛来
【琉球新報】2011年12月25日
25日、米空軍嘉手納基地にワーナー・ロビンズ空軍基地所属(ジョージア州)の地上目標監視機E8Cジョイントスターズが約1年ぶりに飛来した。
同機は25日午後5時37分ごろ嘉手納基地に着陸した。米本国から飛来したとみられる。
前回は2010年11月23日に発生した北朝鮮と韓国の砲撃戦直後に飛来した。
25日、米空軍嘉手納基地にワーナー・ロビンズ空軍基地所属(ジョージア州)の地上目標監視機E8Cジョイントスターズが約1年ぶりに飛来した。
同機は25日午後5時37分ごろ嘉手納基地に着陸した。米本国から飛来したとみられる。
前回は2010年11月23日に発生した北朝鮮と韓国の砲撃戦直後に飛来した。
【池田家の墓】 密厳院(真言宗)
【週刊ポスト】2012年1月1・6日号
1930年に創価教育学会が誕生してから81年、信者数は、1000万人以上ともいわれる。
創価学会という特異な宗教団体と池田大作というカリスマ指導者に迫った週刊ポストの連載『化城の人』。ノンフィクション作家の佐野眞一氏は、池田が生まれた地を訪ねた。
池田大作こと池田太作(25歳のとき改名)は、昭和3(1928)年1月2日、東京府荏原郡入新井183番地(現・大田区大森北二丁目一三番地)で生まれた。十人兄弟の五番目(兄四人、姉一人、弟三人、妹一人)だった。父の池田子之吉は、近くの羽田沖の海苔養殖で細々と生計を立てていた。
池田の生家は、JR大森駅東口と京浜急行大森海岸駅西口の間にはさまれた一画にあった。明治大正時代、そこは赤銅色の肌をした半裸の男たちが行き交う貧しい漁師町だった。だが、いまここに漁師町の面影をとどめるものは何もない。
池田の生家が近隣を含めすべてイトーヨーカドーの巨大な店舗の真下に消えていた。ヨーカドーの前はアサヒビールの工場、その前は中島飛行機などに飛行機部品を納めるメッキ工場だった。池田が子どもの頃、海苔屋ばかりが並んでいたという町の風情はどこにもなかった。
池田の生家があったイトーヨーカドーの裏手を歩いて五分ほどのところに、密厳院という寺がある。平安時代の初めに建立されたといわれる古刹である。境内の一画には、一途な恋慕のあまり放火し、その咎により鈴ヶ森で火あぶりの刑に処された八百屋お七を祀った立派な“お七地蔵”も安置されている。
池田家の墓はこの寺にある。
寺は真言宗の寺
日蓮宗には、他の仏教宗派を厳しく指弾した四箇格言という有名な教えがある。
念仏無間、禅天魔、真言亡国、律国賊。このおどろおどろしい形容だけでも、日蓮宗が他宗派を徹底的に排除する一神教的な宗教だということがわかる。
池田家の人びとの遺骨は、日蓮が「亡国」と言った真言宗の寺に葬られているのである。
(連載『化城の人』第1回より抜粋)
1930年に創価教育学会が誕生してから81年、信者数は、1000万人以上ともいわれる。
創価学会という特異な宗教団体と池田大作というカリスマ指導者に迫った週刊ポストの連載『化城の人』。ノンフィクション作家の佐野眞一氏は、池田が生まれた地を訪ねた。
池田大作こと池田太作(25歳のとき改名)は、昭和3(1928)年1月2日、東京府荏原郡入新井183番地(現・大田区大森北二丁目一三番地)で生まれた。十人兄弟の五番目(兄四人、姉一人、弟三人、妹一人)だった。父の池田子之吉は、近くの羽田沖の海苔養殖で細々と生計を立てていた。
池田の生家は、JR大森駅東口と京浜急行大森海岸駅西口の間にはさまれた一画にあった。明治大正時代、そこは赤銅色の肌をした半裸の男たちが行き交う貧しい漁師町だった。だが、いまここに漁師町の面影をとどめるものは何もない。
池田の生家が近隣を含めすべてイトーヨーカドーの巨大な店舗の真下に消えていた。ヨーカドーの前はアサヒビールの工場、その前は中島飛行機などに飛行機部品を納めるメッキ工場だった。池田が子どもの頃、海苔屋ばかりが並んでいたという町の風情はどこにもなかった。
池田の生家があったイトーヨーカドーの裏手を歩いて五分ほどのところに、密厳院という寺がある。平安時代の初めに建立されたといわれる古刹である。境内の一画には、一途な恋慕のあまり放火し、その咎により鈴ヶ森で火あぶりの刑に処された八百屋お七を祀った立派な“お七地蔵”も安置されている。
池田家の墓はこの寺にある。
寺は真言宗の寺
日蓮宗には、他の仏教宗派を厳しく指弾した四箇格言という有名な教えがある。
念仏無間、禅天魔、真言亡国、律国賊。このおどろおどろしい形容だけでも、日蓮宗が他宗派を徹底的に排除する一神教的な宗教だということがわかる。
池田家の人びとの遺骨は、日蓮が「亡国」と言った真言宗の寺に葬られているのである。
(連載『化城の人』第1回より抜粋)
金正日一家の名前のつけ方は、韓国・朝鮮の伝統から大きく逸脱している
金 正日
三番目の妻・高英姫(コ・ヨンヒ)在日同胞舞踊家出身との間に2男1女をもうける。2004年死亡
第1子 正哲(ジョンチョル)(30) 次男
第2子 正恩(キム・ジョンウン)(27)三男
第3子 ヨジョン(24)
金 正男(40)長男
マカオのコロアン(路環)島住宅街アパート。1階は車庫、2-4階の住居地。家1軒の価格が5000万香港ドル(約5億円)にのぼるマカオの最高級住宅地。 母は映画俳優だった成恵琳(ソン・ヘリム、02年死去)。
正男の息子 キム・ハンソル、16歳
ボスニア・ヘルツェゴビナ南部にあるモスタル。小さな街のインターナショナルスクール校「ユナイテッド・ワールド・カレッジ・モスタル校(UWCiM)」
正日の異母兄弟・現在ポーランド大使の金平日(キム・ピョンイル)氏(57)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111226/kor11122608020004-n1.htm
【産経】2011年12月26日
金正日一家の名前のつけ方は、韓国朝鮮の伝統から大きく逸脱している。
それは親子で共通の漢字をつけていること。
日本では共通の漢字を親子、兄弟、一族で共有することが多く、共有することで、一族であることを認識し、結束を図るという慣習がある。この共通漢字を「家字」という。
しかし、韓国朝鮮では、原則として、子孫が祖先と同じ漢字を名前につけることはない。
絶対儒教の国である韓国朝鮮では、同じ漢字をつけることは「不敬」「不遜(ふそん)」に当たる。
ではどうするか。
原則として「木火土金水」のついた漢字を順番につけていく。ある人が「木」とすれば「柱」「桂」「根」などの木偏の漢字をつける。その子の世代は「火」となるので、「煥」「煕」など火に関連する漢字をつける。さらにその子の世代は「土」だから、「培」や「基」など「土」が入った漢字をつけるという具合である。しかもつける位置は、2字の名前の上下を常に逆にしてつけていく。残りの1字が個人を表す。
011.12.26 08:02 (2/2ページ)
これは、木は火によって燃やされ、火は土によって消され、土器は金属に勝てず、金属は水によって錆(さ)び、水は木に吸収されるという、5つのじゃんけんのような関係から、常に前の世代を超える存在になるという陰陽五行説の考えからきている。したがって同じジェネレーションは同じ漢字が1字ついていることになる。
金日成(本名は金成柱)の子である金正日は、父と同じ「日」の字をつけた。さらにその子は3人とも「正男」「正哲」「正恩」と父と同じ「正」の字をつけている。これは韓国朝鮮ではあり得ないつけ方。
なぜ、あり得ない名前のつけ方をしたのだろう。
おそらく、正日は父を超える存在を意味する陰陽五行説を嫌い、父と同じ字をつけることで、一体化を目指したのだろう。正日の息子3人も同じ理由だろう。そして、この一家は、韓国朝鮮の従来の一家とは全く異なる「神聖家族」であることを人々に認識させる狙いがあったのだろう。
世襲の正当化にも役立つと考えたのに違いない。異常さは体制だけではなかったのである。=敬称略(編集委員 大野敏明)
CIAも「お手上げ」の北朝鮮の秘密主義 菅原 出
●_北朝鮮の動き
10月08日
北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、「金正恩党中央軍事委員会副委員長を心から奉じなければならない」と述べ、正恩氏への忠誠を求めていたとする記事を掲載。
記事は「12月の誓い」と題した随筆。ほかに金総書記が「幹部らは党の周囲で心を一つにして仕事を立派に行っていかなければならない」と語ったことも紹介している。
10月19日午後9時以降 朝鮮中央テレビ 名物女性アナが姿を消す
北朝鮮と約1300キロメートルを接する中国。北朝鮮の安定は、中国にとっても気がかりである
この菅原出(42)の肩書きは、国際政治アナリストだそーだが、諜報機関の活動、及び、北朝鮮の内情に就いては、以下の記事内容を読む限り、あまり明るくない様子だ。知っていても、出さないことがある。
CIAや中国諜報機関は
金正日の死亡時刻は、12月16日(金)午前1時30分~2時で、CIAは隠密に動いている
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20111222/225562/?mlh2&rt=nocnt
【日経ビジネス】2011年12月26日(月)
CIAも「お手上げ」の北朝鮮の秘密主義 菅原 出
金正日総書記の死去にともない、北朝鮮が「新しい顔」を立ててイメージ・チェンジをはかり、米中韓から援助を獲得して息を吹き返す可能性がある。米国、中国、韓国そして日本は、北朝鮮に対してそれぞれ政策上の優先順位が異なっている。各国がそれぞれ自国の国益を優先させて北朝鮮と取引をすれば、金正恩新体制の基盤固めに貢献するだけでなく、日本にとって重要な懸念事項が取り除かれないまま、北朝鮮が息を吹き返す可能性がある。2012年は、日本の北朝鮮外交にとって正念場になりそうだ。
CIAも「お手上げ」の北朝鮮の秘密主義
12月17日正午に北朝鮮の朝鮮中央テレビが特別放送で伝えた「金正日総書記死去」は、日本国民だけでなく、世界各国の政府の中枢にいる指導者たちにとっても寝耳に水の衝撃的なニュースだった。
北朝鮮指導部の動向に最も敏感なはずの韓国では、李明博大統領が自身の誕生パーティーを開催していた。しかも北朝鮮情報の収集・分析を担う国家情報院の元世勲院長が、「テレビを見て金総書記死去の事実を知った」と証言したことで、韓国では李政権や国家情報院を非難する声が強まっている。
また世界最大の諜報機関・米中央情報局(CIA)もこの事実を事前に察知することが出来なかった。ただし、米国の諜報機関が北朝鮮絡みの重要事件を察知できなかったのは何も今に始まったことではない。
2007年にイスラエルが空爆したシリアの核施設は北朝鮮の協力によって建設されたものだったが、米国はイスラエルの情報機関にその事実を知らされるまで知らなかったと言われている。また、2010年にはスタンフォード大学の科学者たちが北朝鮮に招待され、新しいウラン濃縮施設を見せられるまで、米国の諜報機関はその施設に気がつかなかった。
過去にこれだけ重要な事実を米諜報機関がまったく察知できなかったこともあって、北朝鮮については「あの国の内部事情は分からない。もうお手上げ」という一種の諦めが米国内で支配的になっているのかもしれない。今回の「インテリジェンスの失敗」でオバマ政権やCIAを非難する声は米国ではあまり聞こえてこない。
北朝鮮の内部権力闘争はすでに決着済みか?
北朝鮮の新しい指導者となる金正恩氏に関しても、米メディアでは「われわれはこの人物についてほとんど何も知らない(米タイム誌)」といった自信の無い書きぶりの記事が多く、「実績のない」「未知の」といった表現が数多く使われている。
一般的に「未知のもの」「知らないもの」に対して人は不安や懸念を抱くが、米メディアの論調を見ても、「この若い後継者は国をまとめていけるのか」「軍部をコントロール下に置くことが出来るのか」「北朝鮮は内部対立から混乱に陥るのではないか」といった見方が多く紹介されている。
日本でも「北朝鮮暴発」「国内権力闘争激化による崩壊」といったセンセーショナルな記事が一部のメディアで報じられている。もちろん金正恩新体制が権力基盤の確立に失敗し、内部崩壊する可能性がないとは言えない。金日成から金正日への権力移譲が20年かけてじっくり行われたのに対し、金正恩が表に姿を現わしたのはわずか一年前のことであり、まだ20代の正恩は見るからに心許ない。
しかし、北朝鮮では少なくとも過去2年以上かけて、金正恩体制へ移行するための基盤固めと思われる軍部の人事や、不満分子の粛清が行われてきており、国内の権力闘争には一定の決着がついたのではないか、との分析も成り立つ。
目立った動きだけを見ても、2010年4月15日に、金正日は太陽節を契機に「大将」4人を含む軍の将軍100人を大挙昇進させており、同年9月の労働党代表者会の前日には、金正恩、金慶喜をはじめとする6人に人民軍大将の称号を付与した。またこの時、上将1人、中将6人、少将27人の昇任人事も断行されている。さらに今年の4月15日の太陽節の2日前には、上将2人、中将5人、少将38人に対して、軍最高司令官(金正日)名義で昇任措置がなされた。2010年4月から2011年4月までの1年間で、実に185人の階級章に星が追加されたという。
これらの動きを伝えた韓国の北朝鮮情報専門サイト『デイリーNK』は、こうした措置の裏には、人民軍を「金正恩の軍隊」として再編する過程で、「若手の新進軍部グループを浮上させ、後継安定化を図る目的がある」と分析していた。
同様に反対派や不満分子の弾圧や粛清も相当激しく行われたようである。北朝鮮の人権状況をモニターしているアムネスティ・インターナショナルは12月20日に、「過去1年間にわたる情報収集の結果、金正恩とその支持勢力が後継体制の足場固めのため、粛清を強化している」と発表している。粛清された政府当局者は数百人に上り、処刑されたり、政治犯収容所に送り込まれたりしているという。
また、過去2カ月間、北朝鮮国内で不正摘発を名目に、地方の党幹部や情報機関の高位幹部が多数逮捕されている。『デイリーNK』は、10月以降「金正恩氏主導の粛清作業」を繰り返し伝えており、「一連の綱紀粛正は金正恩氏が主導しているといわれているが、そのあまりの厳しさに『金正恩氏は普通ではない』とささやかれている」(10月31日付)などと報じていた。
CIAや韓国の情報機関が分からないくらいなのだから、北朝鮮内部で何が起きているのかは想像の域を出ない。この分析も、断片的な情報を繋ぎ合わせて得た仮説に過ぎないが、この仮説が正しいとすれば、少なくとも当面は内部崩壊の蓋然性は低いということになるだろう。
当面内部崩壊の可能性が低いとしても、新体制を確立して持続させるには、外国から援助を獲得する必要がある。
北朝鮮の「安定」に利益を見出す米中韓
では北朝鮮情勢に大きな影響を及ぼし得る外部勢力は、金正恩新体制に対してどのような影響を与える可能性があるのだろうか。
この国に最も影響力の強い中国は、いち早く北朝鮮の新体制を支持する姿勢を見せている。20日には胡錦濤国家主席や習近平国家副主席が、21日には温家宝首相や李克強・筆頭副首相ら共産党政治局常務委員5人が北京の北朝鮮大使館を弔問し、中朝の友好関係を重視している姿勢を内外に示した。
また中国外務省のスポークスマンは、「中国と北朝鮮は常に高いレベルの相互訪問を維持してきており、両国にとって都合のよい機会に北朝鮮の指導者たちが中国を訪問することを歓迎する」との声明を発表し、金正恩の名前は出さないものの、新しい北朝鮮の「指導者たち」を支持する姿勢を鮮明にしている。
一方韓国も不必要に北朝鮮の新体制を刺激することを避け、不安定化を防ごうと気を遣っている様子がみてとれる。韓国国防省は20日、宗教団体の要請により南北軍事境界線付近の3か所で23日から予定していたクリスマスの電飾を、今年は取りやめるとの決定を発表した。このクリスマス電飾に対しては、これまで北朝鮮が「キリスト教徒による悪質なプロパガンダで心理謀略戦である」と反発してきたのだが、韓国政府は金正日総書記の死去を受け、北朝鮮への刺激を避けるために、今年は電飾を行わない方針を決めたのだという。
北朝鮮の不安定化を避けたいと考える近隣諸国は、北朝鮮を無用に刺激したり不安定にさせるような行動は出来る限り避けようとしている。ここで近隣諸国が「北朝鮮の新政権を改革の方向に導くため」などと考えて援助でも与えれば北朝鮮の思うつぼである。すでに北朝鮮はこの機会に新たな援助を受けるための積極外交に出ている。朝鮮通信は23日、北朝鮮の対韓国窓口機関である「祖国平和統一委員会」が韓国からの全ての弔問団を「同胞愛の情で丁重に受け入れる」と表明したと伝えている(24日付『読売新聞』)。
さらに米国のオバマ政権も、朝鮮半島の安定を重視しつつ、北朝鮮との対話を継続する意志のある姿勢を見せている。米国務省のヌーランド報道官は20日、北朝鮮と食糧支援問題についてニューヨークのチャンネルを通じて協議を行ったことを明らかにした。同報道官によれば米政府は19日にニューヨークで北朝鮮側と技術的な協議を行ったという。金正日総書記の死去が発表されてからわずか2日後に、米朝が早くも公式に接触したのである。
米国と北朝鮮は「金正日死去」発表の直前まで食糧支援をめぐる協議を行っていた。米国は食糧支援を人道問題と位置づけ、北朝鮮の核問題とは切り離して交渉していると表向きは説明しているが、同時に北朝鮮にウラン濃縮の停止など非核化に向けた行動を要求しており、実質的に食糧支援と引き換えに核問題での譲歩を迫る交渉を進めていた。米AP通信が伝えたところによると、米国は北朝鮮に対する食糧支援を発表し、その数日後には北朝鮮がウラン濃縮プログラムの停止を発表することで両国は合意に達していたという。
米朝協議は今年の夏ころからニューヨーク、ジュネーブや北京で重ねられ、北朝鮮が核や弾道ミサイルのテストを停止し、2009年に追放した国際原子力機関(IAEA)の査察官を受け入れることでもすでに合意しており、最後まで残っていたウラン濃縮停止について最終的な協議が進められ、そこでも基本合意に至っていた。これに対して米国はビスケットなどの栄養補助食品を毎月2万トン、計24万トン北朝鮮に支援することになっていたという。
オバマ政権が、金正日死去後早々に北朝鮮との接触を開始したということは、この食糧支援と核問題の合意を、金正恩新体制とも継続して進めていきたいという意図の表れではないかと思われる。
こうして見てみると北朝鮮と大きな利害関係を有する中国、韓国、米国はいずれも北朝鮮が不安定化するのを望んでおらず、それゆえ北朝鮮が生き残ってこられたという国際的な基本構図に変化が見られないことが分かるであろう。
息を吹き返す北朝鮮
このままいくと、中国が金正恩新体制を支持し支援を与えるだけでなく、韓国も弔問外交を通じて新体制へ援助を与えそうである。そして、米国も新政権との取引を前進させるつもりである。大統領選挙を前にしてオバマ大統領は北朝鮮核問題で外交的成果を上げたいと考えているはずである。米国が功を焦って食糧援助に踏み切れば、金正恩新政権の体制固めへ米国が加担することにもなりかねない。オバマ政権は「北朝鮮の核問題で一定の成果をあげた」と宣伝し、金正恩新体制も「米帝国が貢物を持参した」と宣伝して国内の権力基盤固めに大いに利用することだろう。
北朝鮮にとって、最近自ら公開したウラン濃縮施設の停止など痛くも痒くもない。北朝鮮の核兵器関連活動は多岐にわたっている。そのさまざまな活動のもっとも重要でない部分から「やめてもいい」と言ってその引き換えに援助を獲得していけばいい。米国は核問題で北朝鮮に対して「やめて欲しい」と思っていることがたくさんある。北朝鮮としてはその一つ一つを「切り売り」して米国から援助を獲得したい。こういう交渉になれば「外交カード」の多い北朝鮮に有利となる。
しかも米国が「核」を最重要視しているのに対し、日本にとっては「拉致問題の解決」が最重要課題であり、日本の領土に届くミサイルの脅威を取り除くことが大事である。しかし中国や韓国が北朝鮮の不安定化を避けるために北朝鮮に援助を与え、米国が核活動の一部の停止と引き換えに援助を与えるのであれば、北朝鮮が日本に妥協しようというインセンティブは低くなる。さらに米国や韓国が北朝鮮の核兵器活動の一部の停止と引き換えに、例えば軽水炉原発を北朝鮮に提供するなどという取引に合意してしまい、日本がそうした「国際的な取り組み」への協力を要請されたならば、日本にとっては最悪のシナリオとなるであろう。
もし北朝鮮が金正恩という新しい顔を前面に立てて、見せかけの「協調外交」「平和外交」を仕掛けてくるとすれば、大統領選挙を前にして外交的成果を上げたいと願っている米国と韓国の大統領は、目先の利益を優先させて乗せられてしまうかもしれない。各国がそれぞれ自国の国益を優先させて北朝鮮と取引をしていけば、金正恩新体制の基盤固めに貢献するだけでなく、日本にとって重要な懸念事項が取り除かれないまま、北朝鮮が息を吹き返す可能性があることにわれわれは十分に注意する必要がある。
今こそ、日本は対北朝鮮外交の目標を明確に定め、上述した新たな戦略環境の中で、米国や韓国などの主要アクターがどのように動くかを予測し、様々な事態のシミュレーションを行い、日本の国益を守るための政策を打ち出していかなければならない。2012年は、日本の北朝鮮外交にとって正念場になりそうだ。
10月08日
北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、「金正恩党中央軍事委員会副委員長を心から奉じなければならない」と述べ、正恩氏への忠誠を求めていたとする記事を掲載。
記事は「12月の誓い」と題した随筆。ほかに金総書記が「幹部らは党の周囲で心を一つにして仕事を立派に行っていかなければならない」と語ったことも紹介している。
10月19日午後9時以降 朝鮮中央テレビ 名物女性アナが姿を消す
北朝鮮と約1300キロメートルを接する中国。北朝鮮の安定は、中国にとっても気がかりである
この菅原出(42)の肩書きは、国際政治アナリストだそーだが、諜報機関の活動、及び、北朝鮮の内情に就いては、以下の記事内容を読む限り、あまり明るくない様子だ。知っていても、出さないことがある。
CIAや中国諜報機関は
金正日の死亡時刻は、12月16日(金)午前1時30分~2時で、CIAは隠密に動いている
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20111222/225562/?mlh2&rt=nocnt
【日経ビジネス】2011年12月26日(月)
CIAも「お手上げ」の北朝鮮の秘密主義 菅原 出
金正日総書記の死去にともない、北朝鮮が「新しい顔」を立ててイメージ・チェンジをはかり、米中韓から援助を獲得して息を吹き返す可能性がある。米国、中国、韓国そして日本は、北朝鮮に対してそれぞれ政策上の優先順位が異なっている。各国がそれぞれ自国の国益を優先させて北朝鮮と取引をすれば、金正恩新体制の基盤固めに貢献するだけでなく、日本にとって重要な懸念事項が取り除かれないまま、北朝鮮が息を吹き返す可能性がある。2012年は、日本の北朝鮮外交にとって正念場になりそうだ。
CIAも「お手上げ」の北朝鮮の秘密主義
12月17日正午に北朝鮮の朝鮮中央テレビが特別放送で伝えた「金正日総書記死去」は、日本国民だけでなく、世界各国の政府の中枢にいる指導者たちにとっても寝耳に水の衝撃的なニュースだった。
北朝鮮指導部の動向に最も敏感なはずの韓国では、李明博大統領が自身の誕生パーティーを開催していた。しかも北朝鮮情報の収集・分析を担う国家情報院の元世勲院長が、「テレビを見て金総書記死去の事実を知った」と証言したことで、韓国では李政権や国家情報院を非難する声が強まっている。
また世界最大の諜報機関・米中央情報局(CIA)もこの事実を事前に察知することが出来なかった。ただし、米国の諜報機関が北朝鮮絡みの重要事件を察知できなかったのは何も今に始まったことではない。
2007年にイスラエルが空爆したシリアの核施設は北朝鮮の協力によって建設されたものだったが、米国はイスラエルの情報機関にその事実を知らされるまで知らなかったと言われている。また、2010年にはスタンフォード大学の科学者たちが北朝鮮に招待され、新しいウラン濃縮施設を見せられるまで、米国の諜報機関はその施設に気がつかなかった。
過去にこれだけ重要な事実を米諜報機関がまったく察知できなかったこともあって、北朝鮮については「あの国の内部事情は分からない。もうお手上げ」という一種の諦めが米国内で支配的になっているのかもしれない。今回の「インテリジェンスの失敗」でオバマ政権やCIAを非難する声は米国ではあまり聞こえてこない。
北朝鮮の内部権力闘争はすでに決着済みか?
北朝鮮の新しい指導者となる金正恩氏に関しても、米メディアでは「われわれはこの人物についてほとんど何も知らない(米タイム誌)」といった自信の無い書きぶりの記事が多く、「実績のない」「未知の」といった表現が数多く使われている。
一般的に「未知のもの」「知らないもの」に対して人は不安や懸念を抱くが、米メディアの論調を見ても、「この若い後継者は国をまとめていけるのか」「軍部をコントロール下に置くことが出来るのか」「北朝鮮は内部対立から混乱に陥るのではないか」といった見方が多く紹介されている。
日本でも「北朝鮮暴発」「国内権力闘争激化による崩壊」といったセンセーショナルな記事が一部のメディアで報じられている。もちろん金正恩新体制が権力基盤の確立に失敗し、内部崩壊する可能性がないとは言えない。金日成から金正日への権力移譲が20年かけてじっくり行われたのに対し、金正恩が表に姿を現わしたのはわずか一年前のことであり、まだ20代の正恩は見るからに心許ない。
しかし、北朝鮮では少なくとも過去2年以上かけて、金正恩体制へ移行するための基盤固めと思われる軍部の人事や、不満分子の粛清が行われてきており、国内の権力闘争には一定の決着がついたのではないか、との分析も成り立つ。
目立った動きだけを見ても、2010年4月15日に、金正日は太陽節を契機に「大将」4人を含む軍の将軍100人を大挙昇進させており、同年9月の労働党代表者会の前日には、金正恩、金慶喜をはじめとする6人に人民軍大将の称号を付与した。またこの時、上将1人、中将6人、少将27人の昇任人事も断行されている。さらに今年の4月15日の太陽節の2日前には、上将2人、中将5人、少将38人に対して、軍最高司令官(金正日)名義で昇任措置がなされた。2010年4月から2011年4月までの1年間で、実に185人の階級章に星が追加されたという。
これらの動きを伝えた韓国の北朝鮮情報専門サイト『デイリーNK』は、こうした措置の裏には、人民軍を「金正恩の軍隊」として再編する過程で、「若手の新進軍部グループを浮上させ、後継安定化を図る目的がある」と分析していた。
同様に反対派や不満分子の弾圧や粛清も相当激しく行われたようである。北朝鮮の人権状況をモニターしているアムネスティ・インターナショナルは12月20日に、「過去1年間にわたる情報収集の結果、金正恩とその支持勢力が後継体制の足場固めのため、粛清を強化している」と発表している。粛清された政府当局者は数百人に上り、処刑されたり、政治犯収容所に送り込まれたりしているという。
また、過去2カ月間、北朝鮮国内で不正摘発を名目に、地方の党幹部や情報機関の高位幹部が多数逮捕されている。『デイリーNK』は、10月以降「金正恩氏主導の粛清作業」を繰り返し伝えており、「一連の綱紀粛正は金正恩氏が主導しているといわれているが、そのあまりの厳しさに『金正恩氏は普通ではない』とささやかれている」(10月31日付)などと報じていた。
CIAや韓国の情報機関が分からないくらいなのだから、北朝鮮内部で何が起きているのかは想像の域を出ない。この分析も、断片的な情報を繋ぎ合わせて得た仮説に過ぎないが、この仮説が正しいとすれば、少なくとも当面は内部崩壊の蓋然性は低いということになるだろう。
当面内部崩壊の可能性が低いとしても、新体制を確立して持続させるには、外国から援助を獲得する必要がある。
北朝鮮の「安定」に利益を見出す米中韓
では北朝鮮情勢に大きな影響を及ぼし得る外部勢力は、金正恩新体制に対してどのような影響を与える可能性があるのだろうか。
この国に最も影響力の強い中国は、いち早く北朝鮮の新体制を支持する姿勢を見せている。20日には胡錦濤国家主席や習近平国家副主席が、21日には温家宝首相や李克強・筆頭副首相ら共産党政治局常務委員5人が北京の北朝鮮大使館を弔問し、中朝の友好関係を重視している姿勢を内外に示した。
また中国外務省のスポークスマンは、「中国と北朝鮮は常に高いレベルの相互訪問を維持してきており、両国にとって都合のよい機会に北朝鮮の指導者たちが中国を訪問することを歓迎する」との声明を発表し、金正恩の名前は出さないものの、新しい北朝鮮の「指導者たち」を支持する姿勢を鮮明にしている。
一方韓国も不必要に北朝鮮の新体制を刺激することを避け、不安定化を防ごうと気を遣っている様子がみてとれる。韓国国防省は20日、宗教団体の要請により南北軍事境界線付近の3か所で23日から予定していたクリスマスの電飾を、今年は取りやめるとの決定を発表した。このクリスマス電飾に対しては、これまで北朝鮮が「キリスト教徒による悪質なプロパガンダで心理謀略戦である」と反発してきたのだが、韓国政府は金正日総書記の死去を受け、北朝鮮への刺激を避けるために、今年は電飾を行わない方針を決めたのだという。
北朝鮮の不安定化を避けたいと考える近隣諸国は、北朝鮮を無用に刺激したり不安定にさせるような行動は出来る限り避けようとしている。ここで近隣諸国が「北朝鮮の新政権を改革の方向に導くため」などと考えて援助でも与えれば北朝鮮の思うつぼである。すでに北朝鮮はこの機会に新たな援助を受けるための積極外交に出ている。朝鮮通信は23日、北朝鮮の対韓国窓口機関である「祖国平和統一委員会」が韓国からの全ての弔問団を「同胞愛の情で丁重に受け入れる」と表明したと伝えている(24日付『読売新聞』)。
さらに米国のオバマ政権も、朝鮮半島の安定を重視しつつ、北朝鮮との対話を継続する意志のある姿勢を見せている。米国務省のヌーランド報道官は20日、北朝鮮と食糧支援問題についてニューヨークのチャンネルを通じて協議を行ったことを明らかにした。同報道官によれば米政府は19日にニューヨークで北朝鮮側と技術的な協議を行ったという。金正日総書記の死去が発表されてからわずか2日後に、米朝が早くも公式に接触したのである。
米国と北朝鮮は「金正日死去」発表の直前まで食糧支援をめぐる協議を行っていた。米国は食糧支援を人道問題と位置づけ、北朝鮮の核問題とは切り離して交渉していると表向きは説明しているが、同時に北朝鮮にウラン濃縮の停止など非核化に向けた行動を要求しており、実質的に食糧支援と引き換えに核問題での譲歩を迫る交渉を進めていた。米AP通信が伝えたところによると、米国は北朝鮮に対する食糧支援を発表し、その数日後には北朝鮮がウラン濃縮プログラムの停止を発表することで両国は合意に達していたという。
米朝協議は今年の夏ころからニューヨーク、ジュネーブや北京で重ねられ、北朝鮮が核や弾道ミサイルのテストを停止し、2009年に追放した国際原子力機関(IAEA)の査察官を受け入れることでもすでに合意しており、最後まで残っていたウラン濃縮停止について最終的な協議が進められ、そこでも基本合意に至っていた。これに対して米国はビスケットなどの栄養補助食品を毎月2万トン、計24万トン北朝鮮に支援することになっていたという。
オバマ政権が、金正日死去後早々に北朝鮮との接触を開始したということは、この食糧支援と核問題の合意を、金正恩新体制とも継続して進めていきたいという意図の表れではないかと思われる。
こうして見てみると北朝鮮と大きな利害関係を有する中国、韓国、米国はいずれも北朝鮮が不安定化するのを望んでおらず、それゆえ北朝鮮が生き残ってこられたという国際的な基本構図に変化が見られないことが分かるであろう。
息を吹き返す北朝鮮
このままいくと、中国が金正恩新体制を支持し支援を与えるだけでなく、韓国も弔問外交を通じて新体制へ援助を与えそうである。そして、米国も新政権との取引を前進させるつもりである。大統領選挙を前にしてオバマ大統領は北朝鮮核問題で外交的成果を上げたいと考えているはずである。米国が功を焦って食糧援助に踏み切れば、金正恩新政権の体制固めへ米国が加担することにもなりかねない。オバマ政権は「北朝鮮の核問題で一定の成果をあげた」と宣伝し、金正恩新体制も「米帝国が貢物を持参した」と宣伝して国内の権力基盤固めに大いに利用することだろう。
北朝鮮にとって、最近自ら公開したウラン濃縮施設の停止など痛くも痒くもない。北朝鮮の核兵器関連活動は多岐にわたっている。そのさまざまな活動のもっとも重要でない部分から「やめてもいい」と言ってその引き換えに援助を獲得していけばいい。米国は核問題で北朝鮮に対して「やめて欲しい」と思っていることがたくさんある。北朝鮮としてはその一つ一つを「切り売り」して米国から援助を獲得したい。こういう交渉になれば「外交カード」の多い北朝鮮に有利となる。
しかも米国が「核」を最重要視しているのに対し、日本にとっては「拉致問題の解決」が最重要課題であり、日本の領土に届くミサイルの脅威を取り除くことが大事である。しかし中国や韓国が北朝鮮の不安定化を避けるために北朝鮮に援助を与え、米国が核活動の一部の停止と引き換えに援助を与えるのであれば、北朝鮮が日本に妥協しようというインセンティブは低くなる。さらに米国や韓国が北朝鮮の核兵器活動の一部の停止と引き換えに、例えば軽水炉原発を北朝鮮に提供するなどという取引に合意してしまい、日本がそうした「国際的な取り組み」への協力を要請されたならば、日本にとっては最悪のシナリオとなるであろう。
もし北朝鮮が金正恩という新しい顔を前面に立てて、見せかけの「協調外交」「平和外交」を仕掛けてくるとすれば、大統領選挙を前にして外交的成果を上げたいと願っている米国と韓国の大統領は、目先の利益を優先させて乗せられてしまうかもしれない。各国がそれぞれ自国の国益を優先させて北朝鮮と取引をしていけば、金正恩新体制の基盤固めに貢献するだけでなく、日本にとって重要な懸念事項が取り除かれないまま、北朝鮮が息を吹き返す可能性があることにわれわれは十分に注意する必要がある。
今こそ、日本は対北朝鮮外交の目標を明確に定め、上述した新たな戦略環境の中で、米国や韓国などの主要アクターがどのように動くかを予測し、様々な事態のシミュレーションを行い、日本の国益を守るための政策を打ち出していかなければならない。2012年は、日本の北朝鮮外交にとって正念場になりそうだ。
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